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バンドマン・サーガ

高校を卒業してから、内装や建具に関するスキルを学ぶ、インテリアの職業技術訓練校に進学した。

なんとなく内装の仕事が向いてるのではないか?といった漠然とした考えで、合格したので通うことになったが、自分の心の中では、本気でバンドをやりたいと思っていた。

1年コースの学校だったので、卒業と同時にバンドマンいう名のフリーターになり、THE BOOTING FILMSというバンドで活動した。


この時期はよりシンプルなロックンロールやパンクに関心があって、ルースターズやソニックス、MC5のような、ハイボルテージロックンロールに傾倒して行った。

スタジオでは、ひたすらセッションして、良かったフレーズを広げて曲にしていった。

ある時、スタジオでMC5の「キックアウトザジャムズ」をカバーしてたら、テンション上がり過ぎて、演奏しながら服を脱ぎ始め、シラフなのに全員全裸で演奏する、といった奇行が当たり前な程に、ロックンロールに取り憑かれて行った。


「血が沸騰する」感覚が一番近いだろうか…


それくらい僕たちも若く、そのエネルギーの全てをロックンロールに向かって、邪王炎殺黒龍波のように解き放っており、もちろん、包帯の巻き方は忘れてしまっているのである。


ライブでは、いかに純度の高い演奏ができるのか?
テンションをどこまで圧縮する事ができるのか?
それをいかに、メンバーや会場と共有できるか?


そのような事に本気で取り組んでいた、長いようで短い3年程の活動だった。


時が経ち2023年、ふとしたきっかけで、そのメンバー達と本当に久しぶりにスタジオに入る事になった。そのスタジオで音を出している数時間、当時と変わらないグルーヴに包まれた。

そのスタジオ終わりの居酒屋で「再結成しよう!」という話になり、2024の正月に、約20年ぶりの復活ライブを行った。


当時、俺たちが犯されていたロックンロールと、メンバー各々が通過してきた人生を重ね合わせた音を、そして、当時の僕たちに沢山の影響を与えてくれた人たちへのアンサーを爆音で鳴らして行けたら、今はそう思っている。


Keep on Rockin' !!!


友達バンドと初東京ツアー


当時のライブ

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※邪王炎殺黒龍波
「幽☆遊☆白書」に登場する、飛影の必殺技にして邪王炎殺拳の最大・最強奥義。自らの妖気を餌に魔界の炎の黒龍を召喚し、放つことで相手を焼き尽くす技。技を極めた者は自ら放った黒龍波を"喰らう"ことで、妖気を爆発的に高める事も可能になる。術者は使用後に消耗した妖力・体力を回復する為に、強制的「冬眠」と呼ばれる深い眠り(約6時間)に入る。




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