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YAMAHA AG06 検証してみた

オンラインレッスンの導入に伴い、ミキサーもあった方が便利かなと思い購入した「YAMAHA AG06」。
かなり使い勝手が良い印象ですが、iMacとノートPCとのSkypeで、テストしてみた感想をまとめてみました。

◾️全体図

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まずは、こちらが全体の入出力図。
正面からは見えないが、本体上部のリアパネルに、「USB2.0」と「5V DC」端子があります。
PC、Macであれば、「USB2.0」で動作するが、iPadなどのタブレットへの接続は「5V DC」で電源を確保しないと使えない仕様。
今回は、タブレットでの検証はしていない。

◾️入力端子

1.マイク/ライン入力
一番左上にある普通のマイク入力。
XLR、フォーン両方に対応。
48V ファンタム電源でコンデンサーマイクにも対応。
本体中央下で、コンプやリバーブのオン/オフをコントロールできる。
「GAIN」で「PEAK」が赤くならない程度に入力音を調整、一番下のツマミで最終的な音量を決める。

2.ギター/ライン入力
主にギターを接続する目的の端子。
本体中央下辺りにある、「AMP SIM」を押すことで、「ag_dsp_controller」というアンプシミュレーターが使える。

3/4.ライン入力
ステレオ入力対応。
キーボードの絵が書かれているが、オーディオインターフェイスからの出力を入力したり、Line6 POD, Boss GT-1 等、ハードウェアタイプのアンプシミュレーターやマルチエフェクター等の入力端子としても使っても良さそう。
こちらも同じく、本体下のキーボードマークのツマミで音量を調整する。

5/6.RCAピンプラグ入力
赤と白のあれ。
CDの絵が書いているけど、今はスマホとかのイヤホンジャックからの出力を入力する用途として使うことが多いと思う。
スマホの音源を流したり、メトロノームアプリを鳴らしたりなど。
音量の調整は同じく、本体下のCDマークのツマミで行う。

ちなみに、本体真ん中あたりのAUX入力(3.5mm)でも似たようなことはできる。

・HEADSET
ヘッドセットタイプの入出力にも対応しているらしい。
ヘッドセットは持っていないので、今回は試していない。

◾️出力端子

・SEREO OUT
本体右上辺りに出力端子がまとまっている。
ミキサーから外部の機器に出力するための端子。

・MONITOR OUT
絵の通り、スピーカーに繋ぐ時に使う。

・ヘッドフォン
ヘッドフォンはヘッドフォンマークに挿す。

・FOOT SW
別売りのフットスイッチ端子もあるが、今回は使っていない。

・出力の音量調整
出力の音量は、本体右下のMONITORのツマミで調整できる。(STEREO OUTは不可)
一見複雑そうに見えるが、各ツマミの役割を押さえておけば、思ったよりもシンプルで使いやすい。

◾️LOOPBACKについて

「YAMAHA AG06」の大きな特徴。
本体真ん中下辺りにある「TO PC」スライドスイッチで設定を選べる。

・DRY CH 1-2
チャンネル1.2のドライ音だけが聞こえる状態になる。
イマイチ使い道があるのかどうか、わからなかった。

・INPUT MIX
入力端子から入力された音をまとめてコンピューターに送るモード。
Skypeの相手側にも聴こえる状態になる。

・LOOPBACK
コンピューターで再生されている音も含めて、送ることができるモード。
例えば、PCでバッキングトラックを流しつつ、ギターを弾いたら、それが相手側にも届く。
IMPUT MIX だとPC側の再生音は聞こえない。
通常のミキサーであれば、PCで再生されている音を、3.5mmプラグから出力→ミキサーに入力、という手順が必要になるかもしれないが、その手間を省ける。
PC再生音のボリューム調整は、本体右下のPCとUSBマークのツマミで行う。

・LOOPBACK 注意事項
便利な機能ではあるが、気をつけた方がいいポイントもある。
まず、「YAMAHA AG06」をDAWのオーディオインターフェイスに設定した状態で「LOOPBACK」をオンにするとハウリングを起こす。

レイテンシーも短く、オーディオインターフェイスとして使えなくはないが、録音時の音質はそこまで良くないので、DAW用のオーディオインターフェイスは別で買ったほうが良い。
Mac,Windows両方試したが、音の遅延も音質も同じぐらいで差は感じられなかった。

DAWの音を、相手側に聞かせたい場合は、DAW用に設定したオーディオインターフェイスの出力から、「YAMAHA AG06」の「3/4 ライン入力」へ接続すると良いと思う。

あと、まだ試していないのでわからないが、オンラインレッスン時、2人同時に「LOOPBACK」をオンにするとお互いの音をループしあうことになるので、これもハウリングの原因になるかもしれない。

◾️アンプシミュレーターについて

「ag_dsp_controller」をヤマハのホームページからダウンロードすると使えるようになる。(YAMAHA AG06で検索)
Windowsユーザーは、ドライバーのついでにダウンロードすると良い。

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クリーン〜歪みのギターアンプ。(マーシャル風)
コンプ、EQ、リバーブが付いている。
簡易的ではあるけど、とりあえずの練習やレッスンでは、これだけでも十分な感じはする。

◾️配線図の例

yamaha ag06 配線図

◾️総評

ミキサーとして、大きさも価格も手頃で使い勝手が良い。
Windows,Mac 共に、音質やレイテンシーも特に問題は無いと言った印象。
エレキギターレッスンの場合、「YAMAHA AG06」とヘッドフォンとマイクがあればとりあえずは問題なさそう。(アンプシミュレーターも付いているので)
外部機器からの入力にも対応しているので、後々の拡張性もある。

住宅環境の都合上、エレキギターの音をアンプから出すのが難しい方にとっても良いし、手軽なミキサーを探している人にとっても良いのではないかと思う。

ちなみに、入出力の少ない「YAMAHA AG03」もありますが、値段もそこまで変わらないので、後々機材が増えた時のことを考えると「YAMAHA AG06」の方が良い感じがしてる。


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