今日のヒント19:ゲーム依存症、ただゲームを取り上げるだけではダメ
北海道の日本精神神経学会総会に参加してきました
対面式の学会に参加することは、やはり良い刺激になって勉強になります。
新しい話題についても、よい勉強の機会になります。
参加したセッションの一つに、ゲーム、ネット依存症についてのテーマがありました。
ネット環境もどんどん速いスピードで変化するので、ゲーム、ネット依存症の先生方でも、戸惑うことがあるようです。
なんせ、今は0歳児からユーチューブなどの動画を見るなど、0歳児のネット使用率も、どんどん増えているようです。
ゲーム、ネット依存症の患者さんは、増えていますが、専門で見てくれる病院の数は、全く追い付かず、予約はあっという間にいっぱいになってしまい、受診するのも大変です。
【ゲームやネット依存症に、なるまでの背景は、様々です】
そのいくつかを上げてみます
*子供はもともとやめる(我慢する)というブレーキをかける脳の機能が、まだ発達していないので、依存症になりやすい。
*ADHDの発達障害の人も、やりたいという衝動がスイッチが入りやすいので、またリスクになりやすい。
*現実の生活で、居場所がない人が、ゲームやネットの世界にはまりやすい。
居場所がないというのは
・家庭のでの孤立感(家族関係がよくない)
・学校も含めた社会で
ー友人関係での問題
ー失敗体験などから社会から避難したい
➡不登校、仕事をやめて
退屈だったり、足りないものを
ゲームやネットの世界で満たそうとする
➡・ゲームでの達成感
・ネットの書き込みなどで、自分の不満や辛さを吐き出したり
気楽な人間関係に安心する
ゲームやネットの世界が自分の居場所になっている人にとっては
ゲームやネットを取り上げようとする人は敵!
本人ためと思って、ゲームやネットを取り上げようとしても
激しい抵抗、争いになってしまう可能性があります。
依存症から脱却することは簡単ではではありません
しかし、問題解決のカギは、
その人が『どうして依存症には、はまったか?』を解明することが、
重要なのです。
これは、前からお話ししていますが、ほかの精神的な病でも同じですね。
どうして、はまったか?
本人に聞いても、自分の言葉で説明できな人も意外と多いかもしれません。
じっくり、話を聞く必要があるでしょう。
家族や周りの人も、依存症の人をゲームやネットばかりしているダメな人とラベルを張るのではなく、
本当のSOSを見つけてあげてください。
そして、一緒に現実の世界に戻るためのサポートをしてあげてください。
学校などで問題があるのなら、解決できそうな環境調整をサポートしてあげてください。
家族が理解し、家族関係がよくなり、家庭に居場所ができることも大きな助けになるようです。
☆彡そして、ゲームやネット以外に気分を変えたり、楽しいと思うことを
一緒に探してあげてください。
「みんなが応援してくれている」
「自分にも、いろいろできる」という思いが出てきたら、大進歩。
心の隙間を埋めるためだったゲーム、ネット依存症の世界を卒業して
リアルな生活の世界に、また飛び込んでいけるように!!
周りの応援団は多いほうが良いですね!
そして、失敗しても大丈夫!またチャレンジすればよいことを
みんなで共有できるとが大切です。
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