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文化と幸福度;12月10日の未来を創るゼミ。

今日の未来を創るゼミのテーマは文化と幸福度です。

さて、今日は「地方経済総合研究所」様の「地域の文化資本を活かし、熊本を磨く」を読みながらの議論です。

内容としては、

はじめに
経済資本・自然資本・人間資本(人的資本と社会関係資本)・文化資本の総和が地域社会の価値で ある。しかしながら、地元では当たり前のものとして日常に溶け込み、地域資源へのありがたみや価 値の本質を見出すことが難しい一面もある。 そこで、熊本の様々な資本である地域資源を改めて見直し、再評価することにより、経済資本への 転換が図られ、コロナ禍においても地域の持続的な発展へ繋がる可能性を探っていく。
2 「文化力と経済力」と「幸福度」について
➢ 地域資源は、ローカルな自然や歴史を背景に構築された文化資本としての価値を持つ 一面もある。
➢ 文化力と経済力が、幸福のパラドックスを超える生活の満足度をもたらし、さらに地 域自体の魅力が増すことにつながる。

そこでポイントは幸福のパラドクスにあります。

当研究所は、2020年2月に住民アンケートを小国町との共同調査で行っている。その中で所得金額 と幸福度(0~10の11段階)に関するアンケートによると、所得の向上と幸福度とが相関しない幸福 のパラドックス*が確認された(図表2)。これは、経済成長だけが人間の幸福を高めるとは限らない ということを示している。
*「幸福のパラドックス」 経済成長によって一人当たりの所得が増えても、あるところを超えると、一人当たり所得の伸びと「幸福度」の伸びが
明確な相関を持たなくなること

ここのパラドックスを乗り越えるための文化ということなるということでした。

2文化と幸福度
また、「地元の歴史や文化に誇りを感じるか」という文化的側面についてのアンケートの回答の結 果として、社会的幸福度や主観的幸福度への相関が、他の質問より強い傾向となった(図表3)。歴 史や文化への関心が幸福度へ影響を与えている。

この問題は、社会における文化活動の階層性のこともあり、シンプルに議論すべきではないと思いますが、興味深いものがあります。文化と階層性に関しては、やはりブルデューなどが参考になるかと。

個人的にはこちらの方が好きです。

日本ですと、佐藤郁也先生の↓が代表作でしょうか。

それでも、この問題は検討すべき課題であるということを再確認しました。

ということで、このことも含め、未来を創るゼミの第3クールが今月23日からはじまります。ご検討の方はぜひ。(了)



ありがとうございます!