顔占い11 額が一枚板になって立っている人は出世してお金を稼ぎます(天庭高聳 少年富貴可期)

顔占い・人相占いは中国語の原典で(神異賦{しんいふ})と呼ばれるものがあるのですが、
それを日本語に訳して、顔占いを学んだ私が現代人の感覚で内容をアレンジしたものを書いています。
人相術の古典の現代的な解説です。


(11 天庭高聳《てんていがたかくそびえるは》

   少年富貴可期《ふうきをしょうねんにきすべし》)

「額が垂直の壁のように立っていて広い人は

 30歳ぐらいまでの若い時期に財産と社会的地位をつかむことが

 決まっています」


天庭(てんてい)とは、顔占い・人相術の用語で「額(ひたい)」のことを
言っています

顔占い・人相術の専門的に、さらに細かく範囲を指定しますと

髪の毛の生え際の額の真ん中の最上部を「天中(てんちゅう)」と言い

人差し指の第一関節から先の指先を横にして当てた位の範囲を言います

そこの真下に同じように人差し指の先を当てたところが

細かく分類した場合の「天庭」という部位になります

ですが今回の詩句では、額全体を指しています


高(タカク)とは、そのまま「たかい」という意味です、高い低い、という
表現での「高く」です


聳(ソビエル)とは、そのまま「そびえる」という意味のようです。

「すらりとそびえたつ様子」とか「高く立ち上がっている様子」を

言うようです。高聳《たかくそびえる》と書くのは、

「すらりと高く壁のようになっている」という表現だと思われます


少年(ショウネン)とは、一般的な日本語で言う「男の子」という意味では
とらないようです

漢文や古典では「青年ぐらいまで」を含めて少年といっているようなので

「若者全般」というニュアンスがあります

それから、老年期や晩年という時期に対比する意味で少年と言っている
ような文章表現である場合は

「30歳前後ぐらいまでの時期」という年齢期を指していることもあります


富貴(フキ、フウキ)とは、財産や社会的地位に恵まれたさまを言います

またそういう立場の人を指す場合もあります

あるいは単純にお金持ちのことを言っているだけの場合もあります


可(ベシ)は、「べし」と読むことが多いようです。

意味は「よい、可能、できる、許可、当然、に値する」などです


期(キ)とは、「決まった、約束する、機会、期待する、必ず、」などの
意味があります



それでは詩句の解釈をしていきます、

まずは上の句の「天庭が高く聳えるは」から始めます


先ほども述べましたように天庭という言葉はこの詩句では

額全体のことを指しています

顔占いの専門的には額の中心の少し上の辺りの一部分を言うのですが

ここでは額全体を指して天庭の一語に略してまとめてしまっています


その額が「高くそびえて」いるのです

額がまるで一枚の板が立っているように見えるような

あるいは垂直の壁がそそり立っているかに見えるような

そういう額だと述べているようです

つまり見るからに立派な額だと説明しているのです


高くそびえているのですから額の縦の幅がしっかりとあるのです

縦幅のない狭い額では、高くそびえているとは言えません


そして立派な額ならば横の幅もしっかりとあるのが当然です

縦の幅がしっかりとあって横幅も十分な広さをもっていて

横長の四角い長方形のかたちになっている

そして額が一枚の壁のように縦に立ち気味になっている人のことを

この詩句は示しているのです


ですのでこの詩句を私が日本語に訳すと

「額が垂直の壁のように立っていて広い人は」となります


次に下の句の解釈をしていきます

「富貴を少年に期す可し(ふうきをしょうねんにきすべし)」です


まず、富貴(フウキ)ですが、先ほども説明しましたように

富貴とは「財産や社会的地位に恵まれたさま」のことを言ったり

または「そういう立場の人」を指し示す場合もあります

現代的な表現にすると「社会的地位のあるお金持ちのこと、状態」
でしょうか


それが「少年に期す可し」と述べています

少年、とは先ほども説明しましたように

日本語の意味での「男の子」ではなくて

漢文の方の意味である「青年とか若者全般」というふうに理解します

もしくは「30歳前後くらいまでの年齢期」ととらえます


期す、は「決まる、約束する」などの意味ととらえて

可し、は「できる、に値する」などの意味ととらえます


これらの言葉を意味が通るようにつなげると

「若者・青年に財産と社会的地位が約束されています」

という日本語にすることができます


そして詩句全体をつなげて解釈を広げて日本語にすると

「額が垂直の壁のように立っていて広い人は

 30歳ぐらいまでの若い時期に財産と社会的地位を手にすることが

 決まっています」

というような文章にすることができます


この詩句に書かれているような額をしている人は

財運や立身出世運を持っているのです、具体的に言うと


若い頃から自分の才能や才覚を社会で発揮することができる能力があり

それによって社会的な活躍とか出世とか地位を早くからつかんだり

お金を稼ぐことができて財産を築くことができます

という暗示を示している詩句のようです。


それでこの詩句は実際のところはどうなのかというと

私の知識や経験上では、この暗示はこのまま使って良いと思います

顔占い・人相術で言う良い額の基本的な考え方を述べている

詩句のひとつであると思います


顔占いでいう良い額とは

額の縦の長さが狭くなくて、しっかりとある程度の幅があり

横幅もあって横長の長方形の四角い額で


ホクロやシミとか傷やへこみとか変な出っ張りとかが無くて、

肌の色も明るい肌色で、変な暗い色になっていなければ


それは高い知性や知能を持っている暗示だからです

頭脳が発達して優れている暗示なのです


この横長の四角い一枚の板のような額は福相とか富相の暗示の

一つでもあります


以前に紹介した詩句のなかに

(顔占い3 三停平等《さんていのびょうどうは》
     一生衣祿無虧《いろくにいっしょうかけることなし》)

というのがあります

その中で説明した三停という単位の中の上停というのが額の位置にあたり

今回解釈している詩句の述べているとおりの状態であれば

上停はとても良い状態ということになります


上停は顔占いでは年齢的に初年運を暗示しています、

初年運とは人生の若い時期(0歳から20~30歳ぐらいまで)を現しています


額が良い状態であるというのは、

それは同時に若い年齢の時期の運勢が良いことも意味していることに
なります


また、以前にご紹介した

(顔占い7 額方而濶《ひたいがほうにしてひろいのは》
     初主榮華《はじめにえいがをつかさどる》) の詩句は

今回の詩句と良く似た同じようなことを述べているので

よろしければもう一度読み直していただけると

理解がさらに深まると思います


最後に注意点も述べておきます


額の状態が良いからと言ってそれだけを取り上げて

「顔相人相が良い、とはならない」ということも理解しておいてください


テレビのニュースなどで報道される犯罪者や悪人のような人達の中にも

額の状態が良い人がいるのです

額は頭脳や知性、知識、知恵を現していて暗示しますが

頭脳や知性、知識、知恵は、それ自体には善悪は無いのです


いわゆる悪相(運のよくない顔)の人でも額の状態が良い人がいます

なので額の状態はあくまでそれだけのこととして判断をしてください

顔全体を観て判断するなかでの額の部分の判断であると思っていてください


その人の全体の運勢をできるだけ正確に判断するためには

やはり顔全体はもちろんのこと、身体全体も同時に観て

声を聞いて会話をして、受け答えの中から人間性を知る必要もありますし

歩く姿や立ち姿とか身体を動かしたときの仕草も判断の対象になります

顔占いはそういった全体を観て判断をしていくのが

本来の鑑定の仕方になるのです


とはいえ、額の状態が良いというのは顔占い的には

やはりポイントは高いのです

運勢が良い暗示のひとつであることは確かではあるのです

今回は額の判断法のご紹介の詩句でした


天庭   額のこと

高    たかい

聳    そびえる

少年   若者とか青年

富貴   財産と社会的地位

可    できる、に値する、

期    決まる、約束する、

(11 天庭高聳《てんていがたかくそびえるは
  少年富貴可期《ふうきをしょうねんにきすべし》)


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