顔占い12 地閣方圓 晩歳榮枯定取  中国古典の私流アレンジ/下アゴが肉付き良いと晩年は幸せです

顔占いは中国の古典(神異賦{しんいふ})があるのですが、

それを日本語で私の感覚でアレンジしたものを書いていきます。
人相学古典の読解です


(12地閣方圓 晩歳榮枯定取)

「顔の下アゴが角型でガッシリとした肉付きがあり張りのある人は

 人生晩年の運勢で幸運を選び取ることができます」


地閣(チカク)とは、顔占い・人相術の用語で「下アゴ」のことを言います

さらに専門的に範囲を狭めて言うとくちびるの真下の

アゴが顔の前に向かって出っ張っている辺りを

専門的な範囲分けでの地閣という部位なのですが

この詩句では口から下の下あご全体のことを地閣と言っています


方圓(ホウエン)とは、そのままだと「四角と丸」という意味なのですが

ここでは地閣と併せて書いてあるので、

下あごが角型のガッチリとした形をしていて、

しかも肉付きが良くてその肉に張りがあるような状態を指していると
思われます

方圓にはその他にも、範囲とか広さの意味があり

スケールが大きい、という意味も持っています


晩歳(バンサイ)とは、「晩年」を意味していて、老年のころ、を言います

年老いた時期を指します


榮枯(エイコ)とは、人生において「栄えることと衰えること」を現します

栄枯盛衰の四字熟語の栄枯と同じ意味です


定(テイ)とは、「さだめる、さだまる」の意味があります

それ以外にも、安定する、決まる、などの意味もあります


取(シュ)とは、そのまま「とる」という意味です

その他の意味としては、選び取る、とか採用するという意味もあります


それでは詩句の解説をしていきます


地閣方圓とは下アゴが角型になっていて、

なおかつ肉がしっかりと付いていて肉に張りがある状態を言います


アゴが角型になっていたとしても肉付きが無くて痩せているアゴは

方圓とは言いません


アゴが角型でアゴの肉が張っているのがパッと見てわかるぐらい

アゴの肉に存在感がある状態を地閣方圓と言っていいと思います


なかなか居ないのですよ、アゴが角型で肉付きが良い人というのは。


時代的な流行だからなのか、細い方がカッコ良く見えるからなのか

アゴは下に向かって細くなってシュッとしている感じが一般的には
好まれますが

顔占いの視点で観ると細いアゴはあまり良くないのです

晩年運の良し悪しに関わってくるのでアゴはガッチリしていた方が
良いのです

この後で詩句の解説と併せてそのあたりを説明していきます


次に詩句は、晩歳榮枯定取と言っています

晩歳とは晩年のことで年老いた年齢の時期を言っているのですが

顔占いではくちびるの下からアゴの先までの辺りを晩年と言って
いるのですが

現代の感覚で言う晩年と言葉の感覚が違ってきてしまっているのです


この詩句(神異賦)が成立した昔の中国で言う晩年とは

50歳以降60歳くらいまでを晩年と言っているのです


たぶんその頃の中国の平均寿命はおそらく60歳前後位だったのだと思います

なので詩句では晩年と言っていますが現代人の年齢でみる場合は

50歳から60歳までの期間の年齢の運勢として観て頂きたいと思います。


ただ、より顔占いの専門的な視点で考えるとこの下アゴの判断を含め

顔に年齢を割り振って、その年齢の時期の運勢を観る方法は

いろいろな説がありひとつの説だけで説明するのは正確ではないとも
思います


この詩句は下アゴと晩年の関係性について述べている詩句なので

通常の説以外の他の説や晩年の違う判断の仕方も交えて

顔占いでの晩年の判断の仕方を少し詳しく解説していきたいと思います。



まず、別の観方をする説から解説していきます

これは通常の観方であれば鼻先の真下を43歳として取るのですが

そうではなくて鼻先の真下を60歳ぐらいとして取り

そこから下のアゴの下端までの縦の幅の期間をすべて晩年として観て

亡くなるまでの運勢の期間として観ていく判断法です


これは顔を縦に三等分して判断する三停という判断法の観方なのですが

(顔占い3 三停平等 一生衣祿無虧を参照して下さい)


額の全体の縦の幅を上停といい本来は0歳から20歳までの運勢を現し

次にまゆ毛の中心から鼻先までの縦の幅を中停といい

本来は21歳から43歳までの運勢を現していて

次に鼻先から下のアゴの下端までの縦の幅を下停と言い

本来は43歳から60歳までの運勢を現しているのですが


この別の観方の場合は、

額全体の縦の幅の上停を0歳から30歳くらいまでの運勢と取り

まゆ毛の中心から鼻先までの縦の幅の中停を

30歳ぐらいから60歳ぐらいまでの運勢として取り、

鼻先の真下からアゴの下端までの縦の幅の下停を

60歳ぐらいから亡くなるまでのあいだの運勢と取ります


この観方の場合は鼻先から下の下停の部位は文字通り晩年として

人生の終わりの時期として観るようにするのです。

このような観方もあります。


また、これとは違う観方の説明としては、

通常の顔占いの判断の仕方をさらに延長して観ていくという方法も
あります。


通常の観方であるアゴの下端を60歳までとして判断したあと

その延長としての61歳から80歳までの年齢期間を

顔の上部である上停(額の位置)に戻って判断する方法もあります


その場合は額の髪の毛の生え際を61歳の年齢と取り、

そこから下に下がって観ていき、まゆ毛の中心までの額の縦の幅を

80歳までの運勢の期間と観る方法なのです。


そしてその先の80歳以降の年齢まで観るとすると

まゆ毛の中心の位置の少し下を81歳の年齢と取り、

そこから下の鼻筋の方に下がって観ていき、鼻先までの縦の幅を

100歳までの運勢を観る期間と取るのです

このように60歳以降の実際の意味での晩年の運勢を観る方法もあります


そしてもう一つの観方としてあるのが、

鼻先の真下の位置を43歳と取るのはそのまま通常の観方なのですが

下アゴの下端を60歳と区切らずに、そのまま亡くなる時期としてとらえて

観る方法もあります。


この観方ですと43歳以降の1年ごとの運勢の顔の位置がどこなのか

わからないという欠点があるのですが、

鼻先から下の下停の部位を亡くなるまでの晩年全体としてとらえて

43歳以降の晩年の運勢全体の状況や勢いを一目で判断できるという

利点があります

四柱推命で人生全体の運勢の流れを判断する時の大運を見る時のような

大づかみで一定の年齢域全体の運勢の強弱を観るのには

優れた方法ではあると思います。


このように下アゴの判断法だけでも複数あるので

どの判断法や観方で判断すればいいのか迷ってしまいますが

実際に顔を観て判断する時はどれかひとつの観方にとらわれずに

上記に上げた複数に判断法を組み合わせて

判断するのが良いと思います


誰かを顔占いで判断するというのは

ひとつの決まりきった判断の仕方で固定的にするのではなくて

そのときどきの相手の感じや状況とか雰囲気とか

相手の話の内容に合わせて変化させた方が良い場合が多いです


相手を観ていると直感的に

この人の場合はこう判断した方が良いのではないか?

というのが感じられたりします


なので複数の判断法をそのときの直感を信じて

使い分けたり、組み合わせたりして判断した方がよいと思います。


顔占いは感覚的な要素とか直感的な判断を重視する占いなので

決まりきった固定的な判断法で事務的な作業にしてしまうと

判断を間違えることが多くなります。

そうならないように注意して自分の感覚を磨いてみて下さい。


顔占いによる晩年の判断の仕方の説明は以上になります。


最後は、この詩句の榮枯定取の解釈ですが

榮枯の意味はそのまま、栄えることと衰えること、です


それを、定取と言っています

定は、さだまる、という意味でそのままでいいと思います

取は、とる、という意味ですが、選び取るの意味もあります


上の詩句は地閣方圓と言っていますので

下アゴの状態は最初から運勢の良さを現す暗示のアゴなのです

それが栄えることと衰えることのどちらかを選びとるのです

運勢が良いのですから当然、栄える方を選び取れるのです

それが「定まっている」つまり、決まっているのです


この詩句は「晩年が栄えるような幸運な状態が決まっている」と

言っているのだと思います。

私はそのように解釈いたしました。


今回は良い状態の下アゴの運勢を暗示した詩句の解説でした。



地閣   専門用語で下アゴの意味

方圓   四角と丸という意味

晩歳   晩年、老年の事

榮枯   栄えることと衰える事

定    さだまる、決まる

取    とる、選び取る

(12地閣方圓 晩歳榮枯定取)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?