植皮について

厚さによる分類:
1.分層植皮
 a.薄目分層植皮 表皮+真皮乳頭を含む網上層の上部
        易生着.感染に強く採皮部の瘢痕が目立たない./外力に弱い
 b.中間分層植皮 表皮+真皮上層部半分ほど.術後収縮が少なめ.
 c.厚目分層植皮 前走に近い質感.際秘部瘢痕が目立つ.

適応 正統性を求めない部位,移植症の状態が良くない場合.
   広範囲皮膚欠損創(広範囲熱唱,外傷後の皮膚,南部組織欠損創)
   皮弁採取部の皮膚欠損創の閉鎖
   腫瘍・母斑切除後,難治性潰瘍の閉鎖
   

2.全層植皮 表皮+真皮全層.皮下脂肪を除く.術後収縮少なく質感良い.

適応 熱傷・外傷後の瘢痕拘縮に対する機能的再建,特に手足,関節部位
   tissue expansion法が用いられない眼瞼・口唇などの再建

移植形状の分類:
1.シート植皮 採取した皮膚をそのままシート状に.凹凸少なく整容優れる.特に関節,手背部,顔面,頚部に
2.網状植皮 網目状の切開を加えて引き伸ばす.小さな皮膚片で被覆↑.滲出液や血腫ドレナージされるため感染に有利.
3.パッチ植皮,切って状植皮 細分して創面に移植.間隔を空けて配置.


<参考文献>
標準形成外科 学 第 7 版 医学書院 p 32-35
形成外科 手術書 鬼塚 卓弥 基礎編 第 4 版 南江堂 p 228-230
形成外科治療 手技全書形成外科の基本手技2 克誠堂出版 p 26,15
耳鼻咽喉科・頭頸部外科81巻5号 2009年4月) p7

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