法人から個人へ戦略したワークマンを分析してみた
ワークマンとは
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引用:ワークマン公式サイト[/caption]
ワークマンは、作業服の販売を中心にしている会社です。
主に法人向けの商品を提供しているイメージがあると思いますが、この市場は競争が激しくアフターサービスの負担も大きい傾向にあります。
そのため近年は、個人向けにリーチした販売戦略に力を入れています。
作業服は一度メーカーを決めると、リピートの購入率が高いため、毎年一定の売り上げが見込める特性があります。
理由として、過酷な環境で連日使われることが多く、「気に入った作業服を2、3着買う人もいる」ということです。
そのため、たくさんの作業服が一度に購入されやすいのです。
つまり、大量ロットで生産できるので、価格を抑えることができます。
そして、ワークマンの売上規模に関して、2022年3月期の単体決算では、売上高に当たる営業総収入が1162億6400万円で、2期連続で千億円を超えました。
純利益は183億300万円でした。
営業総収入は12期連続、純利益は11期連続で、それぞれ過去最高を更新し続けているということで、まだまだ拡大していくと思います。
ワークマンのWebサイトを考察
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引用:ワークマン公式サイト[/caption]
ファーストビューからわかるように、法人だけでなく個人にもヒットするようなバナーが多く並んでおります。
またサイト構成に関して、ワークマンという事業を訴求するポイントを2つ感じました。
「自宅の近くにワークマンがある」
ワークマンは多くの店舗を展開しており、地域に密着していることを示しています。
これにより、ユーザーは自宅の近くで手軽にショッピングを楽しむことができると感じるでしょう。
バナーには多くの店舗が紹介されており、その豊富さがアピールされており、ワークマンが人気があることが伝わります。
ユーザーは多くの選択肢があることを知り、自分に合った商品を見つけることができると期待されます。
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引用:ワークマン公式サイト[/caption]
アンバサダー戦略で盛り上がっている
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引用:WORKMAN/ワークマンプラス公式アンバサダーご紹介[/caption]
またワークマンはアンバサダーを導入し、認知活動を広げています。
ワークマンの商品を愛用する有名人や専門家が紹介されています。
企業担当者による評価でなく、第三者視点となる人物の評価を入れることで、信頼性や品質の高さをアピールしています。
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引用:ワークマン公式オンラインストア[/caption]
他のECサイトに劣らないコストパフォーマンスを提供しています。
また、「送料無料」というサービスも提供しており、ユーザーにとって魅力的な選択肢となっていす。
一度ワークマンの商品を体験してもらった上で、お店に行かなくてもお手軽に買えることから非常に利便性が高いサービスにも追及しております。
海外による生産費を抑える
ワークマンは、生産コストを抑えるために海外工場を活用し、低価格と高機能を両立させています。
日本で自社製品を開発した後、製造を中国やミャンマーなどに依頼します。
ですが、いきなり大量生産するのではなく、試作から商品のリサーチまで一連のテストを行って、生産の判断をします。
試験的な販売を行い、検証することで、在庫を抱えるリスクを減らしています。
またワークマンは第2の生産拠点としてインドネシアを選びました。
当時は中国に比べて人件費が約3割程度安かったことが背景にあるでしょう。
そして日本との経済連携協定(EPA)により、インドネシアからの輸入時の関税がゼロになる利点もあります。
品質面でも、中国とインドネシアには違いがあります。
中国では小規模な工場が主流であり、品質が必ずしも安定しないと言われています。
一方、インドネシアでは外資による大規模工場が主流であり、生産管理も厳しく行われています。
近年では中国での人件費の高騰や不安定な政治情勢を考慮した計画も発表しました。
3年後までに中国以外でのプライベートブランド(PB)商品の生産量を1割に引き上げ、長期的には3割まで増やす計画を立てます。
アウトドアに強い商品グッズをPR
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引用:ワークマン展示会「WORKMAN WORLD 2022」レポート – 一般社団法人 日本オートキャンプ協会[/caption]
ワークマンは、コロナ禍で需要が高まったキャンプ市場に本格参入し、アウトドア関連商品の売り上げを伸ばしました。
実際に「WORKMAN WORLD 2022」でキャンプグッズの展示も行っています。
この展示会では、オートバイやキャンプなど、需要のある市場に敏感に対応し、新たな市場へ参入し顧客獲得する動きが見られます。
ワークマンはファミリーキャンプやソロキャンプなど、需要の高い市場を的確に捉えており、それに応じた商品開発や展示を行っています。
ワークマンのブランドイメージから頑丈さ、機能性、見た目などを体験してもらい、コストパフォーマンスよく顧客を獲得する狙いがあるのだろうと思います。
女性向けターゲットへ
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引用:#ワークマン女子 (WORKMAN GIRL) | ワークマン公式オンラインストア[/caption]
また新業態店舗や女性向け商品展開にも力を注いでおり、靴の市場でも成果を上げています。
4月には東京・銀座に女性向けのアウトドア衣料品店「#ワークマン女子」を初出店、次々に展開を進めています。
アウトドアなどの市場は男性よりも女性の方が規模が小さくあり難しいポジションです。
また女性はデザイン性を重視する傾向にあるため、常に商品開発が欠かせません。
そんな状況ですが、SNSや有名人を上手く使い、女性ユーザーにワークマンブランドを使用しているイメージを定着させることで、「認知のきっかけ」を生み出しています。
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引用:「#ワークマン女子」ってなに? ユニクロ追撃の秘策は“インスタ映え”だけではない…急成長企業の次の一手 | Business Insider Japan[/caption]
何より面白いことが、店舗の靴売り場の足元に、大きく「#ワークマン女子」の文字を乗せていることです。
そこの空間は、「女性のお客様向け」といった雰囲気を醸し出していることから、スターバックスに少し近い空間演出にこだわった施策であることが読み取れます。
[getpost title="スターバックスの企業戦略について" id="53" cat_name="1" date="0"]
SNS運用もターゲットに絞ったリーチ
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引用:ワークマン公式オンラインストア[/caption]
低価格・高機能という点で人気が出て、今では「#ワークマン女子」というハッシュタグが生まれるほどの勢いがあります。
職人さんたちの仕事は比較的安定してあるので、作業服の売れ行きも検討しやすく収益性の目処が立ちやすいです。
ですがSNSで話題になった際に、通常だと売れない時期に商品が売れるという現象が起きました。
まさに口コミが売り上げに繋がることを感じた瞬間でした。
先ほど説明したアンバサダーを起用することで、さらにユーザーが身近に感じやすくする演出を見せたことで、ワークマンのSNSポジションを気づきあげることができました。
Twitterは女性に受けるようなSNSを公開しております。
インスタグラムもアウトドア系統でかっこいいフォトが挙げられていました。
まさに機能だけでなく、見た目的にも良さが伝わります。
そして低価格帯であるため、多くの人が手に取りやすいです。
まとめ
いかがでしたか。
常に市場の需要を見極めて、新規開拓を行っている様子が伺えます。
ユニクロも安いアパレル店で有名ですが、「機能性」「見た目」「お手軽」を追及した結果、法人だけでなく個人に向けてでも上手くヒットしたものと思います。
作業服の市場から個人ユーザーが使用する市場へのシフトは、試行錯誤があったと思いますが、どの企業も参入していないブルーオーシャンの分野でした。
次の新規展開は、どのような施策を行ってくるのか、大変興味深いです。
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