『世界の終わり』

前世紀か
今世紀か
わすれたけれど
私の東京のアパートで
掠れた声のバンドが
四畳半のスビーカーから
ぐわんぐわん鳴っていた
人迷惑な騒音は
私の青い時代の燃えるような
かけがえのない爆音だった
が行のギター
た行のドラム
ば行のべース
がなる行のボーカル
「がたばがなるがたばがなるがたばがなる」
掠れた声のロックスターが逝った
がなる行のボーカルは
「がたばがなるがたばがなるがたばがなる」

詩人だった

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