#13 ホテル暮らしの日記 : 舵

ホテル暮らしの日記と題しておきながら、もうホテル暮らしをしていない私がお送りします。

先日、日本酒バーの初開店を終えた。反省点があるので軽くまとめておこうと思う。

1.「日本酒バー」である意義はあるか?

私は以前動画で、「自分が店を出す理由」
そしてそれが「日本酒である理由」を語った。
確かに理論は通っているし、あの話に嘘はない。
しかし、それで誰を幸せにできるかをあまりにおざなりにしていた。

実際に店を出してみて、9席中7席が埋まった。
高校の同級生が来てくれたとはいえ、私の予想を超えた結果だった。
一人で来てくださった方も複数人いた。
私は嬉しかったが、煩雑なオペレーションに気を取られてあまり深いコミュニケーションを取ることができなかった。

私は自分の考えばかりに気をむけてしまっていたために、なんのドリンクを用意して、どれくらいのフードを用意して、などと飲食店らしいことを頑張ろうとしてしまったが、おそらく来てくださった方々はそんなことに期待していたのではなく、私という人間か、その周りのコミュニティに興味があったはずだ。
私はそれを、照れ隠しにも似た感情で見て見ぬふりをしていた。

自分を目当てに誰かが来てくれるということを想定はできていたが、それが実際に起こると考えると、気恥ずかしいというか、おこがましいというか、申し訳ないような気持ちになったので、「みんな私にはちょっと興味があるくらいで、メインは飲食のはずだ」と現実逃避をしたのだ。
「来てくださった方たちと、もっとたくさん話をすればよかった。」
そんな後悔をあの日以降ずっと繰り返している。

2.今後どうするか

4月以降の営業については、「日本酒バー」としてはもう続けないつもりだ。
求められていないことを変に頑張って、相手の要望をきちんと満たさない事は罪だと思うからだ。

私のチャンネルは、悩みを抱えた同年代の男女か、ただ単に少しひねくれた人間か、面白い物好きの人だと思う。
なので、
「仕事の悩みを話したい若者たち」
「一人が好きだけど友達も欲しいぼっち達」
「自分がうまくいっていないのを社会のせいにしたい変態たち」
みたいな形で、悩みを共有できたり、面白い話に展開できそうな括りにして、似た属性の人たちを集めて楽しく飲み食いできる時間を作りたいと考えている。
その場合、出す料理やドリンクは固定(コースのような形にする)で、会計は予約時にオンラインで決済する。そうすれば料理や会計時にかける時間を大幅に割くことができるので、来てくれた方ともじっくり話すことができる。

そんな感じだ、一回やってみて準備不足なこととか、無理のあることとか、いろんなことが浮き彫りになった。
方針をすぐに変えてしまうことで失望する方もいるかもしれないが、初志貫徹という言葉は私の辞書にはない。

4月は引っ越しもあるし、色々と新たに作り替えて、5月に再スタートって感じかなぁ。

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