見出し画像

フルアコースティックギター5

さて、Rozeoの話です。当時私は東京に住んでまして、車はなし。移動は専ら電車でした。下手ながら、旅の恥は掻き捨て(当時は単身赴任中でした)とばかり、色々なSessionに顔を出してみようという決心をしました。しかしその時ネックになるのは、そう、ギターのサイズです。満員電車の時間帯には乗らないにしても、東京での移動って、結構長い距離を歩くのは皆様ご存知のところ。ハードケースに入れたSUPER400を持ち歩く気力はありません。何かいい手はないかと思っていたところ、ネットで見つけたのがこのギターでした。13.85インチという小ぶりなボディー。電気系統はP90一発というシンプルな仕様。何より軽い。ネットのレビューを見ても音の評価も良いようです。Rozeoとは寺田楽器のギター職人さんが試作したギターから始まった社内ブランドだそうです。言わばデバイザーのモモセというブランドみたいな位置付でしょうか?東京の代理店が阿佐ヶ谷にありまして早速実物を見に行きました。店で試奏させてもらうと、まあ、それなりにいい音がします。とにかく持ち運びが楽なギターが欲しい一心だったので、あまり音に期待していなかったのも事実です。まあいいかと思ってどんな色があるのかと見回したところ、同じ見た目なのに、値段が倍位するギターに気が付きました。店員さんに聞くと、表面だけ削り出し単板のカスタムラインだということでした。ついそれも弾いてみていいですか?と言ってしまったのが運のツキ。音が全然違いました。そういう語彙がほんとに貧しくて嫌になりますが、生音もアンプを通した音も深いんです。余程値段が違えば諦めますが、ギリギリ買えないこともない価格差。こういう時に妥協して安い方を買うって難しくないですか?高いギターは大体いい音がする。いい音がするギターを弾くと欲しくなる。だからあまり高いギターは試奏しない。という事を今後の教訓として、結局値引交渉の末、このギターを持ち帰る事となりました。カスタムラインの個体には専用のハードケースが付属するのですが、これがなんとピンクのケース。結構目立つし、周りにはかわいー!とか冷やかされるし、黒い頑丈なセミハードケースでも良かったのに、というのはご愛嬌。取り回しのいい本機は今も大活躍です。単板と合板の音の違い(表板だけですが。あくまで個人の感想です)を実感した次第です。さて、その他の楽器の紹介はしばらく後にして、このギターを持って色々な所で凹んだ話をしたいと思います。こんな記事にもスキを下さる皆様、誠にありがとうございます。励みになります。
SEE YOU SOON!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?