年明けの風を感じる、ということ。

大晦日は大掃除をして、年越しそばをみんなで食べて自宅に戻り、子供達とお風呂に入り、寝かしつけて寝落ちしていたのを年越し直前に妻に起こされ、慌ててワインを入れて乾杯して年越しました。

喪中なのでおめでとうはないのですが、よくぞ年越しました。
どこへともなくありがとうの念を送ります。

年越したところでDVDでヒッチコックの「バルカン超特急」を見ました。なんかクラシックな気分に浸りたかったので。初見です。
1938年の作品でモノクロ。
周りの情景を描写するところは模型で表していて、撮影は舞台セット、車窓はスクリーンとの合成で、なるほど限られた撮影費用でうまく見せているなと。CGがない時代の工夫はほのぼのします。
登場人物の名前はあまり関係なく、ストーリーだけで本人の設定や性格をわからせる。
BGMも全然ないまま、芝居だけで見せていく手法も新鮮。これには理由があるんですが、そのためだけにこの作りにしたかーと感心しました。

アクションシーンはなんだかのんびりしてパンチはないけど、見終わったら工夫に満ちたなんだかいいもの見ちゃったな、という感慨。
そう、ちょうどVWのビートルのチョークの方式が温まると伸びる金属を使っているのを知った感じ。

年明け1日目は、まあお雑煮だけでも食べましょうということで食べました。
磯辺巻きも食べました。
いつもは自分が焼豚と黒豆を作っているが、今年はそれはなし。
華やかではないけど、静かなお正月。

夕方に近所の神社まで散歩。と言ってもけっこう遠いし、風があって寒い。
しかし、風の中を歩く自分というので高揚しながらなので行きはそんなに辛くない。たぶん家族もそう感じているはず。
神社は結構な人出で、昨年の参拝自粛はどこへやら。
喪中は鳥居はくぐれないということなので、久々のにぎやかな空気だけを味わい、屋台で甘酒とりんご飴と大判焼きを買って帰ります。
途中疲れた疲れたと音をあげる上の子供。開いていた本屋さんで分厚いドラえもん冬号のコミックを買ったらピタッと収まる。
妻も雑誌を久しぶりに立ち読みしてリチャージ。
下の子供はりんご飴を食べ終わったらベビーカーで寝てしまう。
このノンビリ感も久しぶり。
本当は毎週末でもできるはずなのに、なぜだろう?

自宅に帰り着いたら私がカレーライスを作り始める。他はお風呂。
玉ねぎを切っていたら刃先が滑って久々に指をちょっと切る。
タイカレーと子供用甘口カレー。

子供達が寝た後でソファで本を読んでいたら、寝落ち。
冷たい風の中を歩いているような夢を見て、目が覚めたら身体が冷えていました。
慌てて電気を消して布団に潜り込みます。

冷えた布団がだんだんと温まっていく感覚はなんだっけ、ああ、子供の頃みたいだ。
子どもたちも大きくなった時に同じように感じたりするだろうか。

すべてが家族と身の回りだけで過ごした1日は、気がつけばメールもSNSも開かないままだった1日でした。

出だしとしては悪くないな。




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