kindleで読んどる『刀と傘 明治京洛推理帖 』019

刀と傘 明治京洛推理帖 (ミステリ・フロンティア)

伊吹 亜門 著

位置No. 857
「……それで、私に何をしろと云うんです」 「話が早くて助かる」

位置No. 1264
「痛くもない腹を探られるのは至極不愉快なんだ。貴様も分かるだろう」

位置No. 1421
「おれはこの数年で、色んな国を廻ッとりました。色んな人に会いました。色んな場面にも立ち合いました。勿論、愉快な事ばかりじゃアありません。むしろ悲惨なもンの方が多かった」

位置No. 1491
師光はゆっくりと腕を伸ばし、その手を強く握り返した。

位置No. 2890
転んでも只では起きず、目的のためなら手段を選ばン。あんたが目指す理想のためなら、そうでもせンといかンのでしょう。それは分かります。

位置No. 3456
罪には罰。その言葉だけを頭のなかで何度も繰り返す。一人を殺した罪は、 一人を殺した罪で償わせる。その罰のために師光は私に罪を用意したのだろうか――静かな雨音を遠くに聞きながら、江藤はそう考えていた。

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