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「家の耐用年数は寿命と違う」

「家の耐用年数は寿命と違う」

家の耐用年数は寿命と違う建物には耐用年数というものが定められています。耐用年数というものが定められています。耐用年数とは使用可能な年数のことです。すなわち建物の価値というものが耐用年数によって置き換えられることになります。それでは耐用年数を過ぎた建物は使用できなくなるのかというと、そのようなことがないのは、だれもが知っていることです。
決して法律や規則を無視するわけではありませんが、誤解をおそれずに言うならば耐用年数とは、基準であって、設計者や工事をする側は常に最善の状況を考えて、より耐久性に優れた家を設計、施工しなければならない。
見かけのデザインがいいわるいで図面を書き、あたかもそれが優れた建築であるかのように錯覚し、建て主にその図が素晴らしい建物を生み出す魔法のデザインのように、認識されてしまうことにも疑問をもたざるを得ません。
建築予算の多くが見せかけのものに浪費され、本当に大切な部分がおろそかになることあるのです。
もちろん建築家は、デザインの悪いものを設計することができないのも事実です。また、建て主も機能性を重視しながらも、デザインにこだわらない人はいないでしょう。誰でも「いい家です」と言われたほうが気持ちがよいのは分かります。
しかしここで問題なのは、この「いい家」「わるい家」を見かけだけで判断してしまうと、見えないところを軽視してしまう傾向に進んでしまうということです。このことは、昔ほどではないと思いますが、少なからず今もこの業界に蔓延しているように思えます。このことが知らず識らずのうちに社会を取り込み、当たり前のように認識さえてしまったら取り返しのつかないことになります。見かけだけで大切な部分に気配りのない考え方が「耐用年数」しかもたない、はかない家を造ったつくってしまう要因とも言えるのではないでしょうか。
物事には常に両極に向かって無数の考え方があるが、どちらか一方に偏った考え方では決してよいものは生み出せない、大切なことはどちらに一方に漂った考え方では決してよいものは生み出せない、大切なことはどちらにも偏らず中道(真ん中)にたち、建て主と建築家が、正しく見(正しい調査)正しく思い(正しい思考)、正しく語る(正しく表現する)ことによってはじめて本当によい家が生まれるということです。

次回予定記事:「ウサギ小屋なんて許さない」

建築家、家相家として「建物」と「生活」のあいだをデザインしてます。
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