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政経たんがわかりやすい話とその限界をする話

(今回も私見がかなり混じる記事になると思います。ご容赦ください)

私も長い間学術たんをするにあたり、気をつけていることは多々あります。

できる限りわかりやすい叙述を心がけようということです。

わかりやすい叙述というのは、もちろん皆さんのいわば「レベル」あるいはまったく知らない人に対してもわかってもらえるような、そういう学術たんを目指しております。

しかし、それはときにとても困難を極めます。

私もYouTuberを始めとしてさまざまな教育系の動画を拝見しておりますが、時間の都合かあるいは投稿者の意向なのか、時々いわゆる「はしょり」はどうしても散見されるものです。
政経たんでも主な活動場所は140字が上限のTwitterですので、てにをはを気をつけつつ矛盾のないように気をつけてはおります。

ですが、どうしても限界はあります。

冷静に考えればわかるのですが、厳密な話をしだすとものの解説というのはいくらでも細分化できます。

例えば、一つの難しい例として、「イタリアの政治」を見てみましょう。
Wikipediaを参照すると

ここでイタリアの政治体制を検証してみると、イタリアの大統領は選挙といっても議会上下両院の議員と地方代表による間接選挙で選出され、国家元首としての権威はあっても行政や軍事に関する権限はことごとく首相のもとにある。その首相は大統領によって任命されるが、通常は議会が行う首班指名をそのまま受け入れるにすぎず、したがって首相の事実上の任命権者は議会ということになる。このようにイタリアの大統領の政治上の重みは首相のそれに比べると微々たるものであることから、同国の政治体制は通常議院内閣制と分類される。それではイタリアの大統領とはただの国家の象徴にすぎないのかというと実はそうでもなく、例えば議会の解散権は各方面との調整の上で機を見て大統領ひとりがこれを決断する専権事項となっており、また特例だが首相の任命に関しても大統領大権によって議会に議席を持たない民間人をこれに起用することが憲法上は可能となっている[3]。イタリアではこれらが政界再編に影響を及ぼすことが度々あった。上記の定義をもってすれば、イタリアは半大統領制の国と言えなくもない。
このように半大統領制とは「明らかな議院内閣制でも、明らかな大統領制でもない、共和制の一つの体制」という、いわばグレーゾーンにある政治制度であり、相当数の国がこれに当てはまる可能性がある。このため比較政治学においてもその定義にはコンセンサスが存在しないという、いわば玉虫色の制度と言うことができる[4]。

とあります。私が仮にイタリアの政体を解説するにあたっては、おそらく議院内閣制というと思います。ですが、半大統領制という意見もあると思われます。ですがフランスの大統領のように、イタリアの大統領は公選ではありません。

また同じく大統領制の国をとる国でも、微妙に差があります。

それはアメリカと韓国です。

アメリカには副大統領がおりますが、韓国には副大統領はおりません。
ですがアメリカには首相はおりませんが、韓国は主に閣議を主宰するための首相職が存在します。アメリカは閣僚に上院の同意が必要ですが、韓国はそれはありません。

要するに、やや乱暴な言い方になりますが、いわゆる「わかりやすい説明」というのは細かい違い端折ってしまわざるをえません。正直、不可抗力な部分もあります。

もっと深く知りたいのであれば、各自で調べていくのが一番かな、と思います。

私を普段フォローしてくださっている方でも、さまざまな目的でフォローされているのでしょう。もちろん政経だけに関心があるという方だけではないでしょうし、知らないことを知れてよかった、となれば存外の喜びであります。疑問があれば、ぜひリプライなどで質問をくださればお答えしようと思います。私を一助として、さらなる高みへ向かってくだされば嬉しいです。

今回の記事は私が学術たんをやっていて、間々思うことを今回は綴ってみました。単に私の「わかりやすい説明」で終わることなく、皆様も知識を深めてみてください。

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