見出し画像

幸福回収

さて、お久しぶりです。私は、初ソロに出ました。1人で離陸して、1人で空を舞い、1人で着陸する。手塩にかけて整備・組み立て・点検をした愛機はどこまでも遠くまで私を飛ばしてくれるような気がしました。なんて素晴らしい体験。

同期も駆け寄ってくれた。青春としか言いようがない着陸の映像はもう500回は見た。我ながら素晴らしい着陸で、フライトセンス抜群の同期に「今までで1番うまいじゃん」「心配して損したわ」とか言われてここ最近で1番嬉しかった。

さて、グライダーパイロットとしての歩みがやっとこさ始まった今合宿、撤収中に事故(ガチ)が発生した。トレーラー牽引の右折中にガードレールと衝突したのである。その時の私は助手席で、部内で1番運転がうまい先輩の車に安心しきっていた。宿舎から駐機場まで15m、右折するだけだし、と言ってシートベルトは着けていなかった。これが敗因だった。

ドカン!!という爆音と共に信じられないほどの衝撃が私を襲い、身体は大きく前に飛ばされて気付いたら目の前はフロントガラスだった。何が起こったか分からずとりあえず前席中央にいた同期と目を合わせて「これはやったんじゃないか…」と無言の意思疎通をした。

しばらくして宿舎前にいた部員たちが駆け寄って私たちの車にストップをかけ、とりあえず現状維持して警察に電話をかけた。ガードレールも凹んでいたし、トレーラーのタイヤハウスもペシャンコになっていた。思っていたよりもガッツリ交通事故だった。しかも、牽引していたのは学連機(借り物)の機体。しかもしかもこの機体、今年1月に弊部が組み立て中にキャノピーを割ってしまい、他大学に謝りながらまた使い始めた最中である。もはや呪われているんじゃないか。

事故対応は上級生に任せて、下級生は帰ることになったが、なんとなくみんなズーンと暗く、トボトボ歩いた。暗い雰囲気はバスに乗るまでで、結局熊谷駅についたらいつもの中華料理店で飲みまくったが。

さて、翌朝である。腰の様子がおかしい。違和感を感じつつバイト先に出勤。お昼まで耐えたものの、やっぱり腰がおかしい。この日は理由を話して早退させてもらい整形外科へと向かうと、すぐにレントゲンを撮られ、翌日のMRI検査が決まった。この時点で、怪我人なしの物損事故だったトレーラー衝突事故は人身になってしまった。ごめんね先輩。

MRIの結果骨に異常はなかったものの、私は昨日から1週間腰固定生活がはじまっている(東海オンエアか??)。我ながら非常についていない。初ソロに出ました!と言いながら腰を痛めている人間、どう考えても初ソロでミスってるやん。来週成人式の前撮り腰固定して撮るのか??11/11に得た最高の幸福感を11/13の撤収時に急速回収した、嬉しいやら悲しいやらのお話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?