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山陰信販株式会社(米子市西福原)

昭和52年2月の創刊時から連載されていた、山陰の事業所を紹介する『事業所めぐり』をnoteで順次紹介。今回は昭和52年10月15日号より、山陰信販株式会社の記事をご紹介します。
※地名、会社名など各種名称、役員、事業内容・方針、広告内容等記載内容は掲載当時のものです。


【事業所めぐり50】山陰信販株式会社(米子市西福原)


山陰におけるクレジットのパイオニアとして、その50%以上をシェア下においている。また、近年は山陽方面へも積極的に進出、中国地方全域をネットワークとしたサービスエリア確立をめざしている。クレジット販売が定着した今、消費者の月賦に対する偏見はない。特に若い層の利用増加率は著しく、同社のここ数年の売り上げをみても好・不況に関係なく、飛躍的な伸びを続けている。

岩崎社長も「車検ローンとか、音響関係の利用が多い。特に経済不安ということで車の乗り換え期間が長くなった分だけ、逆に車検ローンの利用度は高くなってきているようだ」と不況に強いといわれるこの業界の特質を裏書き。同社の売り上げ推移をみると49年が44億7000万円、50年74億3000万円、51年105億円と急伸長、52年度は49年度の三倍増の130億円達成をもくろんでいる。

しかし、同業界も大手の進出が盛ん。そのあたりについて「地元に根をおろし、地域に密着するという考えから地元専門店との連携を密にして、消費者に対しても時には採算に合わないようなキメ細かなサービスまでやっている」と大手の進出に対してもクールな対応姿勢を示す。岩崎社長も「ルートを守った、いい意味での競争は止むを得ないし、時には業務提携もあり得る」と実績からくる自信だろうか、余裕をみせる。

この12月には岡山への進出を決めると共に現在、12億5000万円を投じて本社のわこう会館を増築中で、固定資産比率の低いことが課題となるこの業界で、着々と経常碁盤を固めつつある。平均年齢26歳という若手中心の会社だけに人材登用には積極的で、20歳代の所長さんも誕生している。

「ウチは創業以来のガラス張り経営が自慢。社員もヤル気を出してやってくれている」と社内は活気がみなぎっている。(昭和52年10月15日号)




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