乗り換えるけど降りない駅に住んでいる

乗り換えるけど降りない駅に住んでいる。

駅を出るとびっくりするくらい目立たない場所に大きなディスプレイがある。全然見ることがないので、3ヵ月に1回くらい、「そういえば、あったな」と思う。2年以上住んでいる人も、先月初めて「え、いつこのディスプレイついたの?」と言っていたくらい存在感がない。半年くらい前にはプペルのCMをずっと流していたが、後ろにあるごちゃごちゃした雑居ビルに紛れてやな感じだったし、もちろん誰も見ていなかった。

 

飲食店がほとんどない。私立の中学校や高校や大学の最寄り駅なのに、どうやら学生たちも通りすぎる町のようだ。

特に飲み屋がない。あるのは松屋と吉野家とすた丼だけなのに、なぜか駅前にはゲロがある。嫌な街だ。地元に住んでいる先輩にも「ゲロの街」として説明しているのだが、とある青春ラブストーリー系の映画のロケ地になっていたらしく、先輩は隣で泣いている奥さんの横でずっと「ゲロの街」と思いながら見る羽目になったと言っていた。

 

なんだか愛着もわかないし、ずっと新しい家を探している。でも交通の便だけは本当に良くて、どこにいくにもかなり早く行けるので全くと言っていいほど引っ越しの目途が立たない。

 

私の大好きな街、阿佐ヶ谷には大きな商店街と駅前に西友とヨーカドーがあり、更に少し離れればおしゃれな本屋さん、おいしいジェラート屋さん、焼き立てのパン屋さんが続く。昔住んでいた頃に「阿佐ヶ谷はるつぼだ!一生出ることができない!」という記事を読んですごく納得していたのに、あっさりと阿佐ヶ谷を捨てた上に「交通の便のるつぼ」にハマって出られなくなってしまった。

 

引っ越そうかと思いながらも、家電製品が限界に来ており、かなり新調している。いままでの冷蔵庫の2倍の容量のやつを買ったので、それも込みで全然引っ越せない。

 

最後は全く街の話と関係なかったが、乗り換えるけど降りない駅に住むとめちゃめちゃ生活は不便なのに抜け出すことができなくなる。家には寝に帰るだけですって人にはかなりオススメだ。引っ越して~~~

 

おわり!

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?