短歌人2015年9月号

2015年9月の月例作品です。

雨粒はマシンガンにて折りたたみ傘は防御の役目果たせず
砂浜で日が落ちるのを眺めてるあるじをなくした麦わら帽子
クラッカー片手に持って部屋中の明かりを消して待つ
ひそやかに珈琲と文庫二冊を友としてひとりで過ごす金曜の夜
しなる手でダーツを投げてわが目指す世界の地図の一点を刺す
新月の夜の気配が染みこみて肌感覚が鋭敏になる

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