「ラムネの硝子」短歌人2015年8月号

20代・30代競詠に出した連作です。
この特集への参加は最初で最後となりました。

「ラムネの硝子」
横浜の廃線跡に仰ぎみる葉桜越しのコスモクロック
雨上がり雫のひかり身に帯びてひときわ映える若葉のみどり
水に浮き逆さに空を眺めてる雲のグレイと余白の青を
八月の海が見たいと言う君と自転車飛ばす江ノ島ハーバー
日の沈むまぎわの色の移ろいを並んで見てる十八の夏
大空に咲く大輪をあとにして二人見つめる線香花火
想像の羽を広げて大空へ飛び立つ夏に開く一冊
一枚の書き置き残し君が去りモノクロームの世界にひとり

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