短歌人2015年4月号

2015年4月の月例作品です。

君の髪に自由に触れる美容師のあの指先に軽く嫉妬す
耳元でささやくような風が吹き春の気配がわたしを包む
如月や雲ひとつなき空あおぎ澄んだ空気を深く吸いこむ
「寒いなあ」ひとり小さくつぶやいてつないだ手ごとポケットに入れる
Uターンラッシュの渋滞見て思う都会生まれも悪くはないか
秒針がまわるくらいのスピードでインターネットの波におぼれる

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