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「碍」を常用漢字に入れるかどうか

「障害者」などの害の字の表記を、「障碍者」とかけるようにするために、当事者団体などが「碍」の字を常用漢字にするようもとめていた問題について、文化審議会国語分科会の小委員会が、追加を見送るという見解をまとめたそうです。

一面で、残念だなとはちょっとおもいました。

ご存知の方も多いとおもいますが、当事者や支援者を中心に、「障害」という熟語に”害”の字がふくまれている事で、ネガティブな感情をいだく人は少なくありません。他動詞的な意味合いで、「害」の字には傷つける(危害をくわえる、など)という意味があるからです。文法的な話はさておき、語感のある程度するどい人の中には違和感をもつ人がいるのでしょう。

はたして、「障害」というのはおかしいと私もおもう。

上記のように、「害」の字が文化的にもつ意味に拒否感があるのもありますし、そもそも昔は「障碍」と表記していたのだから、それに戻すのが筋だとかんがえているからです。この事については、Facebookなどでずっと訴えてきました。


ところで、今日は違った側面から記事をかくのだけど、”そもそも論”のところで、常用漢字から今回も「碍」がはずれてしまったわけですが、それがどうしたと私はいいたい。

常用漢字にあげられていようがいまいが、「碍」の字がつかいたいのならつかえばそれでいいではありませんか。

常用漢字は、「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」として、内閣告示「常用漢字表」でしめされた日本語の漢字の事です。

役人だって強要しているわけでもないのに、何を大仰に告示に媚をうっているのか、よく意味がわかりません。

私は、何も政府や役人のやる事にイチイチ反旗をひるがえせといいたいわけではありません。いたずらに難しい漢字をつかう事にも反対で、どうやったら現代日本語をやさしく、かつロジカルに表記できるか悩んでいるくらいです。

とはいえ、ひらがな、カタカナ、漢字を、個人レベルで自由自在に使い分ける自由があるのが日本語が世界的にみて特異な特徴であるのですから、みんなが好きなように表記したらよろしい。特に考えもおよばない文盲のような庶民ならいざしらず、仮にも日本語の最前線でたたかうべきであろう、新聞や雑誌といったメディアの人たちが、日本語について本質的な議論など経験した事もないであろう、役人の"目安"の顔色をうかがっているのか、私にはさっぱりわからないでいます。

政府関係でなくても、都道府県や市町村の役所も従わなくてはいけない暗黙のルールでもあるのかなあ、とおもっていたのですが、2019年に宝塚市が全国初として公文書表記を「障碍」ときめ話題になりました。

やればできるんです。

「障害」もよくありませんが、「障がい」などと混ぜ書きにするのは最悪です。一日もはやく、常用漢字に従わないといけない、という思い込みからはなれて、自分で表記方くらいきめる世の中になってもらいたいものです。

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