マックス・ウェーバー「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」を読む前に

導入

 プロテスタンティズムの~は「プロ倫」の略称と共に人口に幅広く膾炙しているマックス・ウェーバーの名著。この本に触れた筆者が感じたことを述べていきます。

難解な用語・・・?

 この書物においては「予備軍」、「下部構造」、「上部構造」といった単語が使われている。これは明白にマルクスがその著作である「資本論」においてあからめた概念です。資本主義と宗教の関係について論じているこの書物は執筆する前提として資本主義が何たるかを知っていなければなりませんよね?そこでキーとなってくるのはやはりマルクスでしょう。ここにもマルクス経済学は生きてくるのですね。

じゃあ先に資本論を全巻読むべきなの?

 簡単に答えを述べるならば「そうは言い切れない」です。資本論には全3巻あります。その中でも第1巻においてこれら先に書いた単語が触れられており、そこを読むのがオススメですね(ちなみに岩波文庫版では第1分冊~第3分冊がここにあたります)。第1巻に大切な要素が込められており、プロ倫を読む以前に大人の教養としてもいいかもしれません。

おわりに

 プロ倫も資本論も大学生以上なら1回は読んでおくべき名著。資本論の難解な論理構成に対して脳に汗をかいた後だとよりスラスラと読み進められることでしょう。

参考

マックス・ウェーバー「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」2010年、日経BP社

マルクス「資本論(一)~(九)」岩波文庫、1969~70年

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