見出し画像

テレキャス修復計画について考えてみた、って話

 好きな食べ物を聞かれたら「鮭とメロンパン」と答えていた小波津セイイチですが、最近は鮭の位置に鰤が取って代わりつつあります。嫌いな食べ物はトマトとナス。

 そんな小波津の好きなギターは『GRETSCH Duo Jet』なわけですが、逆に嫌い、というか苦手意識があったのは『Fender Telecaster』所謂”テレキャス”でした。
 しかし昨年秋にひょんなことからテレキャスを入手する機会に恵まれ、”食わず嫌い”だった事が判明。
 以来テレキャスを好んで弾いているのですが、実はジャンク扱いで入手したこともあり色々と修復やパーツの交換が必要だったりします。

 そんなわけで今回は、テレキャス君の修復計画や購入予定パーツについてお話させて頂きます。ついにnoteでもマニアックな楽器トークをする時が来た…!

新たな相棒、テレキャスター

 2013年から今日に至るまでマトモなギターはGRETSCH一本でやってきた小波津ですが、昨年の9月に先輩より譲って頂きテレキャスターが仲間に加わりました。

 詳しい経緯や紹介はこちら
→『Fender Japan TL52-75再生記 その1 ~分解・清掃・組み立て編~』:http://sazanamilog.jp/?p=271

 ここでブログに掲載していない情報をしれっと開示しますが、頂いたテレキャスはボディが『Fender Japan TL52-75(1980年代後半製造)』、ネックが『FERNANDES RTE-60-54(1984年製造)』という構成。
 フジゲンによる製造で評価が高い頃のFender Japanのボディに、同じくFERNANDESがかなり気合を入れて製造した『Revival Series』のネックという、所謂”ジャパンビンテージ”と呼ばれる時期のコンポーネントで構成されたギターです。
 それ故に木工のクオリティは確かで、電装系の交換だけでかなり良い楽器になりそうな予感がする一本だったりします。

 ちなみに現在の状態はフロントピックアップが死亡。リアピックアップだけでよければ音は問題なく出るという”エスクワイヤー”状態ですね。
 ネックに関してはフレットの減りが均等ではないので6弦開放でビビりが出ますが、とりあえずは使用可能。
 そんな感じで手直ししたいポイントは諸々ありますが、一応演奏は可能な状態にはなっています。それこそライブで使う分には問題ないかな?

今後やりたい作業

 上記の通り色々と直したい点もあるテレキャスター君。
 ここからは自分の考えを整理する意味も込めて、今後やりたい作業を列挙してみたいと思います。

1.フレット擦り合わせ

 入手直後にネック調整等のセッティングを行った結果、6弦開放がビビりっぱなしになってしまいました。それ故に最優先で行いたい作業が”フレット擦り合わせ”です。正直、ビビりが酷くてチューニングし辛いんですよね。

 ショップに出すと平気で数万円取られかねない作業なので、DIYでやってみようと思ってます。ブログとかのネタにもなるし、今後のステップアップとして”DIYフレット打ち直し”も視野に入るというメリットも。

2.電装系リニューアル

 そもそもFender Japanは電装系のクオリティがUSA程ではないことに加え、自分の手元に来る以前の段階で有り合わせ部品による修理も行われていた為、電装系は丸っと交換したいと思っています。

 主にポットなんかはミリ規格とインチ規格の製品があったりするので、その辺りは慎重に調べてサイズの合う製品を揃えたいですね。

3.ピックアップ交換

 現段階で既にフロントピックアップが死亡しているので、音の向上と修理を兼ねて前後ピックアップの交換を行いたいです。

 元々が50年代前半のテレキャスターを再現したモデルなので、出来るだけビンテージ系のピックアップを選びたいところ。

4.ピックガードのネジ交換

 細かい部分ですが、50年代前半の個体を再現している”TL52-75”には各部に”マイナスネジ”が使われています。しかし、自分の個体は有り合わせパーツで組み上げられた為かピックガードのネジが”プラス”になっています。

 どうせなら年代通りの仕様にしたいので是非ともマイナスネジに交換したいところですが、「Fender Japan純正のマイナスネジ」って売ってないんですよね。
 USA純正のインチ規格ネジなら売ってるんですが、これって流用可能なんですかね?ネットでは流用出来るなんて記述もありますが、果たして…。

購入検討中のパーツ

 今後の作業は上に書いた通りなのですが、その過程で諸々の部材・パーツが必要になってきます。
 中には音に関わってくるパーツもありますし、パーツ選定する中で色々考えた部分もありますので、備忘録も兼ねて購入を検討しているパーツをご紹介。

1.LINDY FRALIN / Broadcaster Set

 ピックアップは『LINDY FRALIN』の『Broadcaster Set』を検討中。ビンテージ志向のピックアップで、同社の”Telecaster Set”に比べて太く暖かなサウンドが特徴らしいです。

 難点は一度品切れしてしまうとなかなか入荷が無いところ。それ故早めに確保しておきたいパーツですが、大物パーツなのでいいお値段するんですよね。

2.SCUD / CTS製ポット ミリサイズ互換品

 電装系のアップデートとして定番の『CTS』製ポットですが、Fender USAに標準で搭載されている事から分かる通り”インチ”規格の部品です。その為、普通に購入するとFender Japanのギターには無加工で装着出来ない可能性があります。
 そこで登場するのが”ミリ規格で特注”されたCTSポット。『Amazon』や『SoundHouse』で調べるとSCUDより発売されています。

 抵抗値の可変の仕方によってAカーブとBカーブの二通りがあったり、抵抗値にも250kΩと500kΩがあったり、あとはシャフトの長さも長短あったりと色々種類があるので、しっかりと正しいパーツを選定する必要あり。

3.Fender / 3-POSITION PICKUP SELECTOR SWITCH

 電装系のパーツその2、ピックアップセレクタースイッチ。『CRL』と『OAK』の2社が定番なのですが、どうやらFender USA純正パーツがOAKのOEM製品との未確認情報があったのでこちらを選定。ノブも付属してお得なんですよね。

 Fender USA純正なので当然インチ規格の為、場合によってはネジ穴の小加工が必要かも?

まだまだ考えることはいっぱい

 そんな感じで作業とかパーツとか色々考えているわけですが、やってく内に新しい作業は増えるでしょうし、パーツにしたって「あれが足りない」だの「このパーツ付かなかった」だのと色々な事件が発生すると思います。

 作業にしたって、例えば「ピックガード取付用のネジ穴の開け直し」なんかもやるか否か悩んでいますし、
 パーツ関係でも配線材だとかノブ類だとかネジ類だとか、まだまだ選定が済んでない部分もあります。

 でも結局、作業を進めながら色々考えてる瞬間が一番面白いんですよね、この手の趣味って。
 もちろん専業でギターリペアしている訳ではないので無理のないペースで進めていくつもりですが、のんびりやってる内にギター作りの方向性が変わる事だってあり得る訳で、それも含めてDIYの醍醐味だと思います。

 あ、本気で音楽やってる方は楽器のDIY修理なんかしてないで素直にリペアショップに頼むべきです。
 どう考えてもDIYやってる時間で練習なり楽曲制作なりした方が建設的ですし、仕上がりの面からもプロに任せるのが最善です。
 自分の場合は楽器に限らずDIY全般が趣味みたいなところもあるので自前でやっちゃってるだけなので。ブログなりYouTubeなりSNSなりのネタにも出来ますし。

 なお、今後の作業の進捗状況は幣ブログにて随時公開していきます。noteよりも濃密かつマニアックに書かせて頂くつもりですので、乞うご期待。
→SAZANAMI LOG.:http://sazanamilog.jp/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?