No.211 Digital Leaderをどのように選ぶのか?
"デジタルが未来であることは、もう疑う余地はありません。それは誰の目にも明らかだと思います。この方向に進むことに抵抗はなく、むしろどれだけ速く動けるかが重要なのです。" —Bart Leurs, chief digital transformation officer, Rabobank (意訳 supported by DeepL)
ということで、DXが重要なことを総論で反対する人はいないと思いますが、DXってそもそも何なのか、どのくらいのスピードで何をすべきなのかについてわかってる人はほとんどいないですよね。
海外の多くの企業では、Chief Digital Officer (CDO)なるポジションも設けられていて、DXを推進するためのプロジェクトに力を注いでいる企業が多いです。
下記記事は2019年に スイスのIMDでデジタル・ビジネス・トランスフォーメーションの教授兼シスコ・チェアを務めるマイケル・ウェイドとIMDのGlobal Center for Digital Business Transformationの研究者であるニコラス・オブウェゲザーの論文。
記事は、デジタルリーダーをどのように選ぶべきなのかを主題として書かれています。リサーチの結果CDOの成功のために重要視される要素は1.コンピテンシー(能力)と2.クレディビリティー(信頼性)です。ちなみに、コンピテンシーはデジタルの知識、スキル、経験から成り立つものと定義されています。
記事の中では比較的スコープが狭く業務範囲の定義が明確なプロジェクト(Low Ambiguity)とスコープが広範で業務範囲の曖昧なプロジェクト(High Ambiguity)において、コンピテンシーとクレディビリティのどちらが、相対的に重要視されるか、また、それらの領域において、CDOは内部採用者と外部採用者のどちらが力量を発揮しやすいかという視点で研究がされています。
下記の図が分かりやすくて、要は広範なProject(Digital Transformation)においては、クレディビリティがコンピテンシーよりも相対的に重要なので、内部採用者がよい、逆に限定的なDigital化(Digital Marketing)においては、コンピテンシーのほうが相対的に重要なので外部採用でよいと結論づけています。
参考文献
Wade, M., and N. Obwegeser. "How to Choose the Right Digital Leader for Your Company." MIT Sloan Management Review, May 14, 2019.
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