sewers 2022/03/24 2:59




sewers

I

これからてばなしたら、なんねんたっても、そのあいだのからだがあった、

からだがずっとあるへやの、きこえたおとのほうに、あたまがあった、

きこえたおとの、どっからがからだなんか、ようわからへんくて、めえつむった、

まっくらなとき、しんねんみたいにからだがあって、あえてしんじることもなくなった、

こえがはじまってから、にんげんを、にんげんのきょうかいせんみたいにかんじた、

へんかはなくて、それにもきいつかへんくらい、きおくはきおくにすなおやった、

いまはいまにすなおやって、こえがきこえてから、こえがきこえた、

まばたきはかがみにうつって、まばたきはそのまばたきでみえへんかった、

うえのまぶたがしたにおちるんが、なんかじゅうりょくみたいやった、

かみのけが、ひとつつままれたまま、ゆびさきはにんげんのさきみたいやった、

II

こえと、そのこえのさきがはなれてて、からだはどっからもひとつにみえた、

とおなって、いつのまにかわすれてて、もっととおくから、ゆっくりみえた、

にっきにかいたことだけ、にっきにかいてあったことが、にっきをよんでわかった、

もう、だれもおもいだせへんことが、このせかいでたくさんあった、

ちゃんとそう、おもいだすときに、あめがふってから、じめんがぬれてた、

ゆめがさめたみたいに、ゆめがさめて、でんしゃおりたら、でんしゃのそとやった、

もうわすれてた、せんろのおとをわすれながら、せんろのおとをきいてた、

ひとりになったら、にんげんはねむってしもて、はなれるたびに、しずかになった、

ねてること、しらんとねてるなんて、そんなことが、たぶんいつもおこってた、

ゆめみいひんかった、っておもうけど、いつもどこでゆめみてたんかも、しらへんかった、

III

きのうのごみで、きょうおもいだしたかぎりのきのうをおもいだした、

ほっといたてえもあしも、やっぱりからだについてきて、なまぬるかった、

ちいをろかして、なみだにしてたあたまと、からだがつながってた、

いつのまにか、はしろうとせんくなった、そのさいしょのひとがよこになった、

ぬいだら、うらがえって、そのまま、きてたひとのかたちがよこにあった、

めえつむってることを、めえつむってるひとに、こえでつたえることができた、

あれは、いろんないろの、ぷらすちっくねんどの、においをさっき、おもいだした、

うごいてるもんを、どうぶつやていうたひとがいて、みんなそれになっとくした、

いつも、ねてるあいだにせえのびて、そのおおきさに、ふとんがかかってた、

どうぶつがじっとしてても、それでもずっとうごいてるとこを、しんぞうていうた、

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