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【青幻舎 新刊・話題書】『はかれないものをはかる』の著者・工藤あゆみが描く、自分を見つめなおす「自習」の時間

絵と文章からなる作品を中心に、ヨーロッパや日本で発表を続ける工藤あゆみ。

感情や人との距離など、数字では「はかれない」ものに思考をめぐらせて生まれた、ロングセラー『はかれないものをはかる』、イタリアでのコロナ禍の心情の変化を日記のように綴った『キスの練習をしています また会える日のために』と、励ましでも啓蒙でもない、読者自身が自分の心と向き合い考える作品を制作してきました。

新作『今日は自習にします』のテーマは、自分の心と対話する「自習」の時間。

日常のなかで見失いがちな、大切なこと。いつしかしまい込んでいた、ほんとうの気持ち。しあわせの計算、人生の作文など、教科や学校の時間をキーワードに描かれた作品は、変わりつづける社会の中でほのかに感じるモヤモヤへの気づきを促し、孤独や不安をかかえた心をほぐします。


■ 内容紹介

やさしい絵とことばで紡がれた作品たち

「安心して君の物語を書きはじめたらいい。」
「僕の足跡から学べること、ある?」

工藤さんの本ではおなじみの“あの子”が登場する、日々をていねいに歩むためのヒントがつまった作品たち。シンプルな絵とことばが、多くのことを気づかせてくれます。読む人やタイミングによっても、さまざまメッセージを受け止めることができるはず。

安心して君の物語を書きはじめたらいい。
左:押さない。引かない。ひたすらあたため続ける。
右:なにも足さなくていいや

手と頭と心を動かして考える「今日のおさらい」

ひとつのりんごを、たくさんの人と分けたら?
(  )+(  )=私は幸せ?

後半には、読者自身に考えていただく10問の「今日のおさらい」を収録。作品のとなりのページの文章も手がかりに、読者のみなさんも手と頭と心を動かして考えてみてくれたら嬉しいです。

今日のおさらい

作品への思いを綴った「今日学習したこと」

これまでの作品をご覧になった読者の方々から、「工藤さんのことや思考をもっと知りたい」という声をたくさんいただいておりました。その声を受け、本書の巻末では、「今日学習したこと」と題し、全45の掲載作品の教科とともに、作品に込めた思いや背景を綴っていただきました。

なかには、工藤さんがお住まいのイタリアの学校事情のお話も。教科やエピソードとあわせて、もう一度、作品を楽しんでいただければ幸いです。

今日学習したこと

***

自分をもっと知るために、大切なひとをもっと大切にするために。人生という難解な問題集の問いを解くためのお供となる一冊ができました。
すぐに答えが出ないときも、そばに置いて、何度でも開いてみてください。


■ note連載

本書の刊行を記念して、書籍掲載作品の一部と、その作品に著者が寄せたことばを紹介します。


書籍情報
今日は自習にします
著者:工藤あゆみ
定価:1,980円(本体1,800円)
アートディレクション:小熊千佳子
判型:180×140mm
製本:コデックス装
総頁:72頁
ISBN:978-4-86152-920-7 C0071
https://www.seigensha.com/books/978-4-86152-920-7/


著者プロフィール
工藤あゆみ(くどう・あゆみ)
1980年岡山生まれ。イタリア国立カッラーラアカデミア美術大学絵画科卒業。絵と文章からなる作品を中心に独自の世界観を展開、ヨーロッパや日本で発表を続ける。
2021年第14回岡山県新進美術家育成「I氏賞」大賞。
ボローニャ国際絵本原画展2012年、2019年入賞。
プレミオサンフェデーレ大賞2011/2012(ミラノ)2位。
2018年「はかれないものをはかる」2021年「キスの練習をしています また会える日のために」(ともに青幻舎)2022年「il sospiro della mamma」(Lazy Dog Press)を刊行。
2002年よりイタリア在住。現在、ミラノ近郊の街に彫刻家の夫と娘と暮らす。

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