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競争戦略とは、独自の戦略を選ぶ事!

もはや現代において、競争戦略における基本3戦略については、知るに知れ渡ってしまっているかと思います。

とはいえ、限りある企業や個人の資源を生かすも殺すも戦略次第。属する業界において有利なポジションを得るためには、どうしても他社とは違った独自の戦略行動を選択する必要があります。

そうした時、若干今更感はありますが、それでも基本に立ち返って、マイケル・ポーターさんが発案した3戦略をベースに考えていくのがやっぱり良いと思っています。



① コストリーダーシップ戦略


言葉通りですが、競合他社よりも低コストを実現させ、競争優位を得る戦略になります。ターゲットとする市場は業界全体となり、大量生産でのボリュームディスカウント、材料費の低減、生産工程の改善等によって、コスト削減をし、他社と同等レベルの商品やサービスの維持をしながら、安価で提供する手段。

とにかく物量を軸に、規模の経済をフルに利かせた商売と考えればイメージしやすいかなーと思います。

ちょっと考えると身近で利用しているものは、いくらでもありますよね。

例えば、マクドナルド。物流やオペレーションシステムを均一化し、徹底的なマニュアルに沿った対応をする事で、全世界、どこでも同じ質のレベルのハンバーガーを食べれる仕組みができています。

とはいえ、日本のマクドナルドの接客対応が良すぎるので、アメリカや中南米諸国でマクドナルドを食べると、サービスについては「あれれ?」と思う事もありますがw

特にアメリカだと、顧客層の違いから店舗内の雰囲気がまるで違うので、日本のマクドナルドのように、週末に家族がわいわいと楽しみながら、食べる感じは無い印象ですねー。

で、すみません、話しが逸れましたが、コストリーダーシップ戦略を取り入れている企業は、他にもユニクロや、H&M、そういった企業が当てはまります。

原価が下がっていないのに、価格を下げる行為は、単なる安売りになってしまうので、あくまでコストが下がる事が前提です。


② 差別化戦略


商品やサービスにおいて、競合他社が持ち得ていない自社独自の特徴を全面にして差別化を図り、競争優位を作り出す戦略になります。

ユニークであることが認知され、その特異性を活かして、顧客にとっての価値向上を実現させているかが重要。そうではなく、単に他社と違う差異性を訴えていては差別化にはならないので、ご注意を。

分かりやすい例は、「スターバックス」でしょうかね。理念として、「サードプレイス=第3の場所」を掲げ、自宅や職場とも違う、自分らしい時間をゆっくり過ごせる場所として、ここに同社の提供価値を置いています。

今となっては、スタバと言えば、上記はもはや当たり前になっていますが、それでも、日本に進出し始めた90年代後半は、「ザ差別化」と言った価値観で本当に新鮮だったと思います。

他にも、技術力や製品設計の差別化を行った代表例と言えば、「ダイソン」ですね。「吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機です」は、当時としては、あまりにもキャッチーで印象に残るCMだったと思います。

フィルター交換が要らない掃除機というのは、競合他社と比較して相当な差別化になったと思います。それを実現させたのも、製材所の遠心分離型集塵機を見て思いついたという、あのサイクロン式がもたらす技術力であり、この発想から本当にこの掃除機を開発し、実現させたダイソンの実行力は、改めて感心ばかりです。


③ 集中戦略


特定のターゲット・セグメントに集中して、資源投入を行い、差別化を図る戦略(低コストも実現できる場合有り)。差別化戦略との違いは、業界全体を対象にしているのか、セグメントに絞っているかの差になります。

ここでも例をあげると、衣料品店の「しまむら」ですね。特徴的としては、メインターゲットを郊外に住む20-50代の主婦層に絞っている事です。

このターゲットに合わせ、安さと手軽さを求める主婦たちのニーズに対応するために、地域に店舗を集中させるドミナント開発と合わせて、徹底したコスト管理で低コストを実現させています。敢えて、ファッションに敏感な若い世代を狙っていないところが、ポイントですよね。

あとは、ケンタッキーも集中戦略と言えるでしょう。業界内にマクドナルド、海外では他のハンバーガー屋チェーン店(バーガーキング等)がいる中、フライドチキンという特定の市場をターゲットにすることで、強い大手とは違った価値を顧客に提供できています。


このように、自分が属する業界、また他業界において、各企業がどのような点で他社と一線を画しているのか、またそれを裏付ける要因は何なのか?この辺りを、上記にあげた基本3戦略を軸に、自分で調べて頭で考えていくと、各企業が提供するユニークな価値=顧客にとっての価値、が見えてくると思います。

5W1Hで説明すると、WHO=誰をターゲットにし、WHAT=提供する価値の内容、HOW=提供する価値を裏付ける要因、これらを見定めていくと、各々企業の特徴は、間違いなく頭に入ってくるはずです。

身近にある会社をぱっと思い浮かべて、差異性を妄想するだけでも、頭の体操になりますし、純粋にこういった事を考えるのが、自分としては面白いなーとも思っているので、継続してやっていきたいなと思っています。

ではでは、今日も一日頑張っていきましょう~!

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