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第189回 【筋トレ日誌 その他日々是】180(2021/10/06)▲▲逆タイムマシンに乗った感覚で▲▲

本日は一橋大の楠木健先生の
オンラインセミナーに参加致しておりました。
先生の近著『逆・タイムマシン経営論』からのご講話・気づきを
メモ程度に。


そもそもタイムマシン経営とは、
海外でのビジネス成功例を日本にも取り入れ
あたかも未来からタイムマシンに乗ってきたビジネスであるかのように
展開し先行者利益を獲得する、そんな事例のメタファーです。
名付けの親は、ソフトバンクの孫さんだそうですね。


一方で楠木先生が提唱されるのは、
DX、AI、IOT等々、
世間で(先生は何かと日経ビジネスを引き合いに出されたが)
バズっているワードに乗っかる前に出来ることがあるのでは?
という話です。
その一つの方法が、過去を振り返ることだ、と仰います。


未来は誰にでも予測できませんが、
歴史は確定した事実、いわゆるファクトです。
未来予想のあれこれや、旬の言説に踊らされて
今なお成功している事実がどれだけあるでしょうか。


かつてダイムラーベンツがクライスラーを買収した際に、
自動車業界では『400万台クラブ』というワードが登場。
自動車メーカーは年400万台を生産しなければ
生き残りは難しい、という言説です。


その後の自動車業界はどうでしょうか。
ダイムラークライスラーは解体、
当時400万台に満たないホンダが
今なお独自路線を進んでいる状態です。


そんなステレオタイプな『同時代性の罠』に
踊らされてはいかんよ(いつかはその考え自体が淘汰されるよ)
という識者としての警告でもありメッセージでしょう。


その時代時代で脚光を浴びる飛び道具の罠をうまく避け、
本質的な課題に向き合うことが重要です。
そして、過去の私たちがどんな判断を下してきたのか、
ということも。
(日経ビジネスが、毎年『産業革命!』と銘打った
 特集が登場するのも、よくよく考えて読まないと!)


例えば、
日本が今少子化だと大きく騒がれてはいますが
過去の私たち、そう遠くはない戦後の日本は
どのように人口問題を捉えていたのか。


驚きですよ。
私も教科書で習った記憶がありますが、
高度成長に向かっていく日本の課題は
『人口爆発』、つまり人口が多すぎることが問題だったのです。


現在の人口減少は予測できた未来であり、
予測不能な未来にアレコレ思いを馳せることよりも
過去に学ぶことこそに打開策がありそうです。


楠木先生の提唱ですが、
まずはここ1年間の新聞・ビジネス誌の過去の記事を
振り返ってみることこそに答えがありそうです。
1年前のメディは、コロナをどう報じていたでしょうか。
随分と悲観的な記事が多かったはずです。
しかし現実はどうでしょうか。


戦後最大の危機!なんてよく言われますが、
おそらく来年も何かしらの理由で
『戦後最大の危機!』と言う言葉が踊っていることでしょう。

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