硝子農家物語 -苛立ち-

法律というのは我々が思っている以上に複雑なようです。

義実家に隣接した広大な田んぼの端っこの長いこと休耕してる部分、今後誰に取っても使い道のない土地をどないかして有効活用できないかとこの2ヶ月ほど東奔西走しております。前回の更新から1カ月ほど経ってしまいましたが、その間も3歩進んで4歩下がる感じで役所の方に取り合っては土地のことで更なる問題と向き合っておりました。

独り身で雇われて給料貰いながら生活してると中々税金の事って置いてけぼりになってしまいますし、個人事業主になって始めてわかる税金のことがあり、法人になるタイミングでまた勉強したりするのですが、特に固定資産に関しては親が死んで相続の問題が出てきた時に困ることが非常に多くなってるのが今の日本。資産になるか負の遺産になるかの大事な部分。「うちはそんなに大した財産ないから。。。」と勝手に安心してる人ほど相続問題に苦しめられるのが「土地」なんですよねぇ。

僕は別に法律家でもなければ税理士でもないので、相続のデメリットに関して言いたいわけではないので掘り下げませんけど、相続に関してな〜んにも考えた事のない呑気な30代以上の人は各々で親が死ぬ前に興味を持ってみるべきだと思います。無知は損するだけですからね。税金でがっぽり持っていかれますよ!なんなら無い分まで吸い取られますよ!!


さてさて、工房設立の「土地」の話に戻しましょう。

この1ヶ月、自分の無知故に本当に色んなことが発覚しては解決策(抜け道)を相談し考えては提案してきましたが、建築基準法の壁は中々厚く、益々追い込まれるばかりです。役所の人には遠回しに何も活用方法のない土地ですとまで言われてしまいました。

ただ、農地から宅地に変更するのはほぼ問題ないとは言われてたんですが、宅地に転用して工房を建てようとしてる場所が「建築基準法」的に完全にアウトだと。

憧れのマイホームを建てるとなった時、都会だと分譲住宅や土地を買うことが多いと思います。その場合、既にあらゆる法律をクリアした上で建てられてるので、分譲地でも建築基準法に悩まされるということはほぼ無いでしょう。

と言うことは何かと言うと、不動産屋から買ってない土地に家を建てるって、ものすごい大変なんですよね。当然不動産屋も資格を取って商売してる訳ですから、不動産屋を通さずに物件売買されたら商売上がったりですわな。それを防ぐ意味があるのも理解してますが、中途半端な田舎の土地なんかねぇ、30年後には二束三文、むしろ固定資産税だけ取られ続けるバケモノみたいなもんですわ。そんな土地を今から買う人も居らん訳で、移住する為に買って負の遺産をのこすなんてことは一族や子孫に申し訳ないし、新たに活用できる土地があるのならそこを使おうよと普通の人間なら考えることが法律によって拒まれていて、その法律が誰の何の役にたってるのか。。。

勘違いしないでいただきたいのが、僕は田舎でのんびり暮らしたいのではなく、精神が疲弊する都会では起こり得ない文化資源を活用したガラス工房(事業)をしたいだけなんですよね。「ガラスで食べて行くのは難しい(中途半端なガラス作家風大学教授がよく言うアレ)」という夢のない業界ではなく、ちゃんとやればそれなり稼げて飯くらいは普通に食べていけるのを証明する為に田舎に住む選択をしたのだと思ってください。

進展がないので文章が少々苛立っていますが、それもまた一興。

だって、人生かけてやってるんですから。


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