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硝子農家物語 -序章-

前置きが長くなると邪念が出てくるのでそういうのは無しにして、本当に何年かぶりに言葉として、文字として残しておきたいなぁと思える出来事がここ1カ月ほどで色々と出てきたので、あくまでこの先いつかの日か自分が振り返った時に想い出として愉しめれば程度で残しておこうと思います。

もうじき、入籍します。

8月末で今働いている工房を退職します。

そして2020年、岩手県は遠野にガラス工房を設立し、独立します。

一国一城の主人になります。


40歳までには独立をとガラスを始めた時からずっと考えていたので、割と計画的にここまで来れたと自分では思っています。

なぜ遠野という街を選んだのかは追って触れて行こうと思いますが、妻の実家が遠野にあるというのが一番大きな理由です。そして、その遠野の駅前でガラス工房をやりたくて、街のコミュニティーの一つになりたくて、役所や商工会、その他遠野の方々にご協力いただきこの半年間場所を探してきたのですが、そりゃそうです、駅前でガラス工房を作るなんて、そもそも無謀な話だったんです。

駅前には当然住宅や商店や役所や事務所なんかが立ち並ぶ一帯ですから、そこそこ広さがあり、高さもある格安の物件なんかあるわけがないのです。ましてや火を扱う仕事ですから、そんな簡単に場所が見つかる訳もありません。家探しでも難しいのに。。。
駅前に建てたいとは言ったものの、このご時世ですから、固定資産はできれば持ちたくはないのです。
となると賃貸になるんですが、まあ無いですわ。探せども探せども。

ほなしゃあないなと。遠野駅から車で15分ほど走った田園風景の広がる地域に妻の実家があるので、数年使っていない田んぼの一部を使って工房を建てようじゃないかと。田んぼやし自分んとこ(義父)の土地やから義父さえOKすれば大概はいけるやろうと、簡単に考えてたんですわ。ところがどっこい役所に行って建てますよという手続をしに行ったら「ちょっと待ってください、この土地は農業振興地域でして…」ということでストップがかかり、更に「多面的機能支払交付金が…」「前の道が建築基準法的に…」「ところであなた事業をはじめられるだけの貯蓄はあるの?」と、この2週間ほどで話を重ねる度に更なる問題が出てきましたよというところで今日はここまで。

次回は「農地」について掘り下げていきたいと思います。



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