中国最大手の低価格店事業の名創優品、盗作疑惑も【Internet Bull Report】
翻訳記事;”Miniso, the Biggest Chinese ‘Copycat’ Dollar Store”
ここ最近中国の人気E-コマースでのオンラインショッピングブームが起きている。そのブームのために従来のショッピングはなくなってしまうのか? そんな中、実店舗を運営するMiniso(名創優品)は10月15日のニューヨーク証券取引所での新規株式公開(IPO)で当初予定を上回る6億800万ドル規模となった。
中国のE-コマースはここ10年で爆発的に増えてきた。そのブームによって実店舗消費者たちはそのE-コマースブームを本当に楽しんできていた一方、知的財産権侵害や偽造品といった問題も起きていた。
TaobaoやJD, アリババといった最も人気な中国E-コマース企業を聞いたことがある人はたくさんいるだろう。しかし、Pinduoduo や名創優品を聞いたことある人は少ないだろう。
名創優品は中国で実店舗として急成長しているのである。
しかし、この名創優品について調べてみると、他の実店舗事業のパクリであると批判されているのである。
実際、この企業のロゴはユニクロのものと似ている。店舗内の装飾にしても無印のものをまねている。そして商品を入れる袋もほかの国のブランドのものと似ているのである。
しかしその一方、商品の値段は格段と安いのである。
名創優品は129の小売店舗を持っているが、それは全体のたった3%にすぎず、残りはフランチャイズされたものである。この戦略の利点は、事業拡大のコストや諸経費の削減や、より多くの広告やプロモーションが活用されること、負債を削減してより効率的に資金を増やせるといったことである。
公式の投資方針によると、フランチャイズ店舗はそれぞれ開店するのに100000ドルし、ロイヤルティーは最大62%になる(ファストフード店は67%)。こういったビジネスモデルで、Minisoは運営や事業拡大をサポートするためのキャッシュフローを改善することができるのである。
名創優品と新しいビジネスを作るにはFenlibaoというP2Pプラットフォームから資金を借りることができる。名創優品とFelnlibaoとのつながりは巧妙な資金の内部循環であって、“Blood Transfusion (輸血)”と言われている。
フランチャイズ化の資金が足りてない場合、以前フランチャイズ化した店舗を住宅ローン用に使われ、新しい店舗がFenlibaoの資金で開店され、その調達した資金はブランド使用料や預金などを払うために使うことができる。
この方法では両者ともに利益を得られる。しかし、ほとんどのリスクはフランチャイズにかかってしまう。
2020年の会計報告(2020年6月30日)によると、Minisoは80カ国以上に4200店舗あって、13億円の歳入を得ている。その歳入は前年同期比4.43%の減少となったが、粗利益は8.8%増加している。
キャッシュフローにおいては、2020年度の名創優品の運営活動からのネットキャッシュフローは約1億2300万ドルとなっている。これはこの企業が拡大持続のための資金援助が十分あると示している。名創優品が低価格・高価値な商品という考えをもって成功している企業であることは間違いない。
名創優品は株式公開の時、ゴールドマンサックスやBoAといった大企業が幹事証券会社となったことやTencentやHillhouse Capitalに助けられたこともあって、 投資者不足といった問題はなかった。
しかし現在、Minisoは”Copycat”として疑われている。中国のデータ調査会社によると、同企業はMiniso x Marvel IPストアなどのIP所有者との協力プロジェクトをやり始めたのにもかかわらず、100件以上の訴訟事件を抱えている(うち約60件は民事訴訟)。
これらが投資家が看過できないほどの問題になるかどうかは時がたたないとわからない。
【Internet Bull Report】
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