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6)心臓の構造

 人間の心臓は左右の心房、心室の4つの構造からなる。心房と心室は線維輪により分けられている。そして心房から心室へ刺激伝導系による電気刺激により心臓は拍出を行なっている。心臓は血液の逆流を防ぐ為に、4つの弁が存在している。動脈弁である大動脈弁、肺動脈弁。そして房室弁である僧帽弁と三尖弁からなる。この弁の働きにより、全身から大静脈を通って右心房から三尖弁を介して右心室へ、そこから肺動脈弁を介して肺へ入り酸素化される。そして肺から肺静脈を通って左心房に入り、僧帽弁を介して左心室へ入り、大動脈弁を介して全身へ循環している。
 刺激伝導系に関して、心臓の拍出は洞房結節から左右の心房筋へ伝播し、そこから房室結節・His束へ伝播、そして左右の脚へ分かれた後プルキンエ線維を経て心室筋に伝播する。この一連の刺激伝導を表すものが心電図である。
 冠動脈とは、酸素や血液を含んだ血液を心筋へ供給する血管であり、心臓の表面に張り巡らせれている。大動脈のバルサルバ洞から左右の冠動脈が起始し、左冠動脈は前下行枝と回旋枝へと分かれる右冠動脈は右心室から心房、房室結節、心室中隔への分枝を出し、左心室を栄養する。したがって、右冠動脈を責任病変とする心筋梗塞などの冠動脈疾患では、刺激伝導系の障害や、右室の機能不全が生じる。冠動脈の狭窄や閉塞は、狭心症や心筋梗塞といった疾患を引き起こし、心不全の原因となる心機能障害を引き起こす。

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