転んだあと、すぐ夫の顔がうかんだ。 いつもいつもあれだけ言われてるのに。 「気をつけろよ。転ぶなよ」 ・・・怒られる。どうしよう。 すぐ電話しようかまよったが、足をひきずりながら駅へ向かう。 「え?!なんか痛い?」 それもすごく痛い。 だが責任感のかたまりのような私は仕事へと向かった。
2月20日。朝。 いつものように家を出る。 いつものように相変わらず狭い歩道をスピードあげて走る電動自転車。 いつものようにながらスマホの人たち。 同時に向こうから来たこの人たちを避けようと左へ寄った。 その時、歩道と車道の境目、斜めになったところに塗ってある 黄色の塗料で足がすべる。 とっさに頭をよぎる。 このまま滑って転んだら車道に出て車にひかれる。 アシュタンガヨガ歴5年の私の体は年齢の割にしなやかだ。 どんな危険だって回避できる。 この体の柔らか