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世界の色を集めるように色を重ねる

SEE MORE!と言う名前でアクセサリーを作って13年ほどの中で、作ってきたもの。

ヴィンテージファブリックを使ったヘアアクセサリーや、ニットのヘアバンド、鉱物を使ったアクセサリー。いろいろなものを作っているけれど、いちばん最近の新作は、刺繍のヘアクリップ。

ドイツヴィンテージファブリックのプリントをベースに、丸やハートやひし形のモチーフを刺繍してみたい、と思ったのだ。

プリントの上からいろいろな色の刺繍を重ねていく。今回は「スペック染」と呼ばれるムラっぽい染めのような糸を使った。刺繍していくうち良い感じに色のニュアンスが出る大好きな糸。

そこにヴィンテージのビースやスパンコールを重ねていく。ときどき起こる色のハレーションも、アクセントになってまたかわいいのです。

刺繍をしながら、配色を考えながら、これは、あのお店に置いている洋服にきっと似合うだろうなぁ。と思いながら作った。

大阪・堀江にある「MIXED BAG(ミクストバッグ)」という古着屋さん。

SEEMORE!の取り扱い店でもあり、だいすきなお店です。

自由で、遊びごころのあるミクストバッグさんのお洋服は、カラフルで楽しくなるアイテムばかり。
アメリカから、オーナーのなおと君と看板娘のたやちゃんがセレクトして買いつけているお洋服がずらりと並ぶ。
ファニーな柄のスウェットや、目を凝らすほど細かく刺繍が施されているエスニックなワンピース、幾何学的なパッチワークのガウンなど、飽きることなくひとつひとつじっと見たくなるラインナップ。
このお店に並ぶ前はたくさん着られたであろう背景を、それぞれの服に感じる。良い感じにかすれたプリントや、くたっと肌に馴染む生地感。胸元に“scott”と刺繍された、かわいいボーリングのワッペンがたくさんついたシャツは、クスッと笑えて親しみが湧く(そして私はこのボーリングシャツを買いました。)
服は消耗品ではなくて、時代や国を超えてこうして長く愛されるべきものだ。と気づかせてくれる。
なおと君は年に何度も買い付けにアメリカに行っている。(確か、1ヶ月半スパンで行くと言っていた)。

「違う国に行くと、色彩感とか、日本にないものがたくさんあってとっても刺激になるよ」、とこの前会った時に話してくれた。そういえばなおとくんのインスタグラムのストーリーには、たくさんのきれいな空や広々と続く道(リアルロードムービー!)がアップされている。

このお店の世界観や色使いは、きっとなおと君やたやちゃんが見た風景の集まりなのだと思う。

そんな、国を超えて集めた世界観や色彩感に似合うものを、そしてこのお店に集まる人たちに似合うアイテムを作りたい、としみじみ思った。

お店のレジの後ろには、おっきな世界地図のポスターが貼ってある。

その国それぞれにいろいろな色で区切られてある。

広い世界の風景と色を掲げているように見えた。「もっと自由に世界を見て一緒に楽しもうよ」って言われているみたいで、励ましてもらうような気持ちになった。