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【プロセカ】ワンダショ、鳳えむの話がしたい

プロジェクトセカイ、めちゃくちゃおもしれぇ~!!

こんにちは、魚河岸です。普段は沖縄でアニソンDJをしたりTRPGをしたりしながら専らゲームをプレーして大声を出す毎日を送っています。
今年の9月にアプリゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」がリリースされました。自分はリリース直後に触り始めた訳ではなく11月末頃からのプレーヤーなのですがこれがはちゃめちゃに面白い!
音ゲー部分の完成度もさることながらストーリー部分の面白さとテキスト量がえげつない。この記事ではその中でも作中に登場するユニット「ワンダーランズ×ショウタイム」のストーリー部分で感情がめちゃくちゃになったので鳳えむというキャラクターに焦点を当てつつその話をします。当然本編、イベントストーリー等のネタバレが含まれるのでそこは注意してください。

えむが司を見つけて始まる物語

ゲーム内に登場する4人組のミュージカルショーユニット「ワンダーランズ×ショウタイム」、通称ワンダショ。
その物語は後にユニットの座長になる天馬司を鳳えむが見つけることから始まります。彼女の親が経営する遊園地、フェニックスワンダーランド。そのショーステージとして建つワンダーステージはえむのおじいちゃんが亡くなってから寂れたままで終わりを迎えるだけの状態でした。そんなえむの前に素晴らしいショーをステージに提供すると豪語する少年が現れます。早速司をキャストとして確保するえむ。彼女の目的はワンダーステージの動員数を増やしておじいちゃんが遺してくれたステージを守ること……。

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↑司を初めて見たえむ。かわいすぎ。

えむは楽しいことが大好き!な子で。楽しいことのために突拍子も無いアイデアを提案したり突然アクロバットしたり司くんの学校に忍び込んだり……とまあかなりハチャメチャな事をやりまくってる訳なのですが。それら全てはえむなりにみんなを笑顔にするための行動です。サイドストーリーやイベントを読んでいくうちに浮かび上がってくる彼女の行動指針は「自分と」、「みんなが」楽しいと思えることです。そんなえむがワンダーステージを遺すため取り壊しを推し進める親の意見に待ったを掛け、ショーをやろうとしたことは珍しく彼女自身の願いを強く反映した行動でした。
司を引き入れ、ユニットを立ち上げた後のえむはお客さん、キャストのみんなが楽しいと思えるショーを作っていけるよう力を尽くします。あくまでもステージを残したいというのは自分自身の願いで、それはそれとしてみんなと作るショーは楽しいし、そうあり続けるべきだという彼女のスタンスがここから窺えます。

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↑ワンダショのメンバーがそれぞれキャストを楽しめるようにがんばってたえむ

えむにとってのショー、その始まりと終わり

ユニットストーリーでは司が本当の想いを見つけたことで4人は解散を免れ、ショーは成功、ステージの取り壊しも一旦中止になりました。よかったね!!わんだほい……!!(感涙)と言う訳で当面の問題は解決したうえでワンダショはこれからもワンダーステージで様々なショーを続けていく訳なのですが。ここでえむにとってのショーというものに着目してみたいと思います。

えむにとってショーとは大好きなおじいちゃんが仲間と一緒に提供してくれるものでした。その思い出がたくさん詰まった舞台だからワンダーステージの存続にこだわってる訳ですね。このおじいちゃんはたくさんの思い出をえむに遺してくれたようで。クリスマスのイベントでは"毎年おじいちゃんサンタが来てくれた"という発言が見られます。サンタの役に扮したおじいちゃんが子供役の自分の元へやって来てくれるという状況を理解したうえで楽しんでいたえむ。舞台の上で演じるキャストだけでなく観客側もショーを作っているということを分かっている。きっと良いキャストであると同時に良い観客なんでしょうね。こういうところでさりげなくえむの文化教養の高さがアピールされている気がする……。とにかく、雑にまとめるとえむのショーに対する憧れの始まりはおじいちゃんからもらったものでした。

ところで、ゲーム内自己紹介ストーリーでえむは"ワンダーステージは、ショーごとにいろいろな世界に変わる"と言ったことを楽しげに話しています。これはステージの上で様々な世界観のショーが演じられることを表しています。つまり、ショーそれぞれは1回限りのもので1つとして同じショーは存在しないという事ですね。(ちなみにこの、ショーが持つ刹那性についてはメインストーリー中ショーの失敗に関して激怒した司も言及しています。)
たとえ同じ演目だったとしても昨日のショーと今日のショーは違う。別の演目となればなおさら。ワンダーステージはそこにキャストと観客が居る限り新しい顔を見せてくれる。それってとても素敵なことだよね!ってことを彼女は言いたいんでしょうね。なるほどなぁ。

ん???(オタクに 電流走る……!)

ステージの上で演じられる様々なショー。それはたくさんの始まりと終わり。逆を言えば前の演目が終わらない限り新しいショーは始まらない。
えむの「おじいちゃんが遺してくれたステージを守りたい」という願い。それは間違っていないはずです。しかし彼女の中にある「おじいちゃんが遺してくれたショー」へのこだわりは……。あの頃のショーを終わらせて新しい舞台の幕を開ける事を不安がっているように見えます。これは自分の読みですが、ショーが大好きなえむはきっとこの自己矛盾にも気付いていると思います。だからこそユニットストーリーの終盤、「おじいちゃんのステージを遺すために」ショーをやろうと言った自分をえむは悔いたのでしょう。

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ちなみにえむのプロフィール。苦手の欄には「夕暮れ」があります。☆1えむのサイド前半で語られますが"夕方になると『楽しい1日が終わっちゃう』って気がする"からだそうです。助けてくれ!!!!!!!うぅ……えむちゃん……。初期配布☆1カードのしょっぱなに配置するエピソードでは無いだろ。オタクを刺しに来すぎている……。えむ自身の物語が別れからスタートを切っているので彼女の抱える「今の楽しさが続いてほしい」「終わりは寂しい」という感覚はたびたび言及されます。(イベントストーリーやポテトイベ配布カードのサイドストーリーなど)

おじいちゃんからもらって始まったショーへの憧れ。その原風景はいまだにえむの中で終わることは無く焼き付いています。(余談ですがクリスマスイベントの寧々はこの憧れの始まりを忘れてしまっていた自分に気が付くお話しなのでここまでの流れで気になった人で未読の方が居ればぜひ真っ先に読むことをお勧めします)

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ショービズユニット"ワンダーランズ×ショウタイム"

現在、ワンダショのイベントストーリーの中でキーストーリーは2つ。それぞれ類、寧々にフォーカスした内容になっています。どうやらワンダショのキーイベントは単話完結ではなく園内No.1のショーを決める「ショーコンテスト」を軸にした続き物のストーリーが展開されるようです。楽しみやね。

さて、このイベスト。今のところかなりワンダショの新しい一面が見える内容になっていると感じました。エンタメ産業の側面を表す言葉に「ショー・ビジネス(ショービズ)」ってものがあります。ワンダーランズ×ショウタイムは遊園地のショーステージで活躍するユニットで、当然その活動はエンタメ産業の一画という側面を持ちます。司たちは企業側に立つ人物ではなくそこで働くクリエイターですがワンダショは立派なショービズユニットなのです。で、今のイベストはショー・ビジネスのビジネス側の視点から始まる物語なんですね。
フェニックスワンダーランドの中でショーのコンテストが行われる。1位になれば活躍が認められる!と意気込む司。ところがえむはあまり乗り気でない様子。彼女のおじいちゃん曰く"おじいちゃんが『ショーは1番なんて決めなくていいし、みんな違ってみんないいんだよ』って言った"ことがあるという。
"みんなを笑顔にするスターになる"という目標を掲げる司からしてみればコンテストで1位になるというのは分かりやすく都合が良い話ですが、えむにとっては違います。みんなが笑顔になることが大好きな彼女ですがあくまでも彼女個人の願いはワンダーステージが"ずっと変わらないで残ってて"くれること。「1番になる」という司の願いと「ずっと変わらずに」を望むえむ。2人の食い違いは実はもう始まっている……たすけてくれ……

恐らくワンダショはこれからも新しいショーに臨み続けるし、その中にはえむが好きだったおじいちゃんのショーと違うものもあるでしょう。新しいショーが開かれ続ける限りワンダーランズ×ショウタイムは変わっていきます。

セカイはまだ始まってすらいないぜ

ユニットとして本格的に走り出したワンダーランズ×ショウタイム。
その中でえむだけが未だ思い出の幕を閉じられず新しい始まりを怖がっています。しかし何も不安に思うことはありません。プレイヤーにも示されていて、そして恐らく彼女自身も気が付いていること。
ワンダーランドのセカイ編メインストーリー「終わるから始まるもの」にてKAITOは答えを話しています。

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変わってくことと、おじいちゃんとのステージを失うことは全然違う。永遠じゃねぇ、ムゲンだ。
えむ自身ももう気付いてることだと思います。聡い子だから……。
多分次のイベントストーリーはえむ回だろうしその時は近いでしょう。せめてオタクの心臓に優しい形で回収されることを望むばかりです。

終わりを超えてずっと パーティーを
セカイはまだ 始まってすらいないぜ

終わりに

ほぼえむちゃんの話をしてたら終わってしまいました。というか力尽きました。コンテンツの感想記事書くの初めてだったので。
感想をまとめるにあたってワンダショにまつわるメイン、イベント、サイドストーリーを読み直しましたがやっぱ面白い。ぜひプレーして自分の目で確かめてみてくれ!プロセカやってくれ!!
言いたいことは叫んだのでここで〆にしたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!

追記
この記事で引っ張って来たユニット内各キャラクターの心情に迫るテキストの根拠を自分の目で詳しくプレーして読みたいって思ってくださった方は「ユニット→初期☆1~3サイド、バチャシン編→イベント→イベント配布、追加カードのサイド」の順で読んでいくと大体拾えるんじゃないかと思います。配布カード等、今から拾えないテキストは……まああの……YouTubeとかで……

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