中高年の居場所としてのスポーツクラブ

25年近く通っていたスポーツジムが7月末で閉店になると今日知らされました。大手デベロッパーの子会社で全国展開しているのですが、メンバー層の高年齢化とともに若者や子供の減少による新規会員が入らなくなり、施設の老朽化に対し更新の費用対効果を考えたのでしょう。

駅前3分の好立地なので、マンションにしたほうがよほど儲かる・・・経済論理ですよね。

でも、ここはスポーツクラブとは言え、近所のご老人の健康ランドでありケア施設でした。月に1万円でサウナと風呂に入り、気が向いたら軽く運動ができるわけで一般の銭湯に毎日行くのと大きな料金格差はないのです。

実際、朝10時のオープン時にはお風呂会員(そういう設定は無いですが、入浴だけする会員さんが多い)が列を作っています。

今日の夕方、行ってみると「びっくりしたねー、「これからどうしようかねー、どこへ行ったらいいのかねー」という会話が飛び交ってました。

地域コミュニティを支える一つの要が消えていくことになります。昼間の図書館やスーパーのソファは所在無げなお年寄りがじっと座っています。そこでは会話はありません。ジムには会話や笑い声が絶えないし、適度な運動で健康を維持されている方たちが多くいました。行き場を無くし、気力を無くし、図書館からスーパー、そして病院の待合室に通うようなことになっていくのでしょうか。

自分はどうしようか、近くの他系列クラブに再加入するか、同じ系列に電車で通うか悩むところです。クラブで汗をかいて泳いで風呂に入るのは身体的側面より心理的側面に高い効用があるのだろうな、とつくづく考えてしまいます。

白馬の王子が現れて、買い取って改装して高齢者に安く提供してくれる・・・なんてことは決してないけど、もしかして・・・。

結局、近場にある別系列のジムに入会手続きしてきました。旧クラブから近いので異動する方が多いだろうな、営業努力なしで会員が増えたのはいいけど、平均年齢が一気にあがったろうな・・・などと考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?