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考える、想像する(1)

実は、いま自宅を出て、東東京にあるアトリエのそばの部屋で引きこもっている。

仕事も9割ふっとんでしまって、まあ、細々とやることはもちろんあるのだけれど、なんだかスイッチがイマイチ入らない。

決して余裕があるわけではないけど、緊急事態宣言になる前に思い切って、観光客が減ってキャンセル続きで激安になったAirbnbで、アトリエ近くに部屋を借りて引きこもることにした。

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せまりくる現実は厳しくて、モノを作る喜びを奪われるのはジワジワと心にくる。

なんだか、SNSなんかにも投稿する気にならないし、じゃあ、ネットで見つけた有益な記事をシェアしようかなとか、仕事について書いておこうかなとか、色々考えていたのだけど、どうしてもつまらないことしか言えない気がして、ちょっと放っておいた。

著名人のように、ピカピカに磨かれた麗句も並べられないし、イライラを一瞬忘れさせる清涼飲料のような気の効いた配信も自分にはできない。なんだかとってつけたようで嘘くさく感じてしまう。

東日本大震災の時は、日本はオワコンなの?と世界から向けられた心配の声に、いち早く「大丈夫だよ!」とSNSを通じて発信していった。

でも今回は、むやみに一個人が(社会に対して)行動を起こすということが、プラスになるのかどうかはわからない。そういったものは、もっと適任なポジションの人がいるはずだ。

なら、もう、いっそのこと何もやらない。

いや、言葉そのまま”何もやらない”のではなくって、動かずにひたすら時が来るまで”考える”ことにした。「考える=想像する」ということ。想像を膨らませる。

小さな箱の中のようなこの場所で、ポツンとひとり閉じこもっていると、いろんな考えがグルグルと去来する。自分のこと、仲間のこと、仕事のこと、社会のこと、次の時代のこと…。

目をつぶって考えれば考えるほど、不安な方向に思考回路が働く。

沈黙。

気づくと、空中に放り出された自分の背中には、粘膜のようなものが長く糸を引いて、どこまでも遠くにつながっていた…。

そう、つながっている。

この世界は、知らずともどこかで誰かにつながっているのだ。

現実に右往左往してるうちに、考えることをストップしてしまうことこそが、今は一番してはいけないことだと気付く。

アーティストってものは、こんな時に何ができるんだろう?

こんな自分の言葉でも、待っている人もきっといるに違いない。

外に向けた活動は自粛。じっとウチで耐えて、ちょっとでも早い収束を願いながら、僕は考え、想像を膨らませます。

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アーティスト/アートディレクター/6%DOKIDOKI/「KAWAII MONSTER CAFE」プロデュース/サンリオピューロランド「ミラクルギフトパレード」アートディレクション/文化庁文化交流使/NYU客員研究員/京都造形芸術大学客員教授