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「ジェーン・エア」屋比久ジェーン×萌音ヘレンの化学反応



Mの娘です☺︎

今季1番沼った、ゴリゴリの古典作品、『ジェーン・エア』からレポを始めてまいります!
※ネタバレしております※


1847年に書かれたお話なので、当然ながら描かれている価値観や考え方は古く、現代の風潮と異なる("独身で一生家庭教師として働くのは惨め"など。)部分もあるのですが、私は逆に、時間を巻き戻して19世紀のイギリスに迷い込んだ気分になれたので、とても楽しめました!!


屋比久ジェーンがいきなりぶっ刺さる


あらすじを読んだ時点で、屋比久ちゃんがジェーン役に合わない訳がないと思い、まずは屋比久ジェーン×萌音ヘレン回を観劇。

登場した瞬間から無事、ぶっ刺さりました。
ドストライク。180%解釈一致。
多めにチケット取っておいてよかったです。

1回目
2回目


屋比久ちゃんのジェーンは、とにかく強くて真っ直ぐな女性像。

感情表現があまり大きくなく、クールで大人っぽいのですが、その塩梅がとても上手で。

泣くときは声を殺して、震えながらも表情はほとんど変えず、静かに目を閉じて大粒の涙を流していたり。笑うときは大きく笑うのではなく、少し口の端を持ち上げて微笑んでいたり。

どこの表情を切り取っても、"ジェーンならそうなるだろう"という説得力が一貫して存在していて、素晴らしいの一言でした…!


古典作品なのもあってか、歌詞だけ見ると少々不自然に感じるところもあるのですが、屋比久ちゃんが上手く強弱をつけていたので(例えば、突然歌の中に出てくる"ブサイク"というワードを、あえて小さく喋るように表現して悪目立ちしないようにする、など。)スッと内容が入ってきました。



好きなポイントをいくつか。


●馬に乗って颯爽と走り去るロチェスターの姿に強烈な憧れを抱き、あの自由こそが!欲しい!と歌う時の目力。


●ロチェスターに何か心惹かれる気がするけどなんだろ?うーん🧐と眉毛を斜めに歪め、考えているときの表情。



●毅然とした態度でロチェスターに言い放つ
"蓼食う虫も好き好き"


●ロチェスターを助けたい、愛してあげたい、でも私で良いのだろうか?そう悩みながら丁寧に歌う「♪秘めた力」


●イングラム家とのダンスパーティーで複雑な心境になり、だんだんと表情が曇っていくところ。



● 茫然自失で荷物を紛失し、行き倒れそうになるシーン、"私は何もできなかった、あの人を救えなかった"と自分を責めて、グッと声を押し殺して泣くお芝居。
祈りながら気がつくと倒れていて、意識を失う、という流れがまぁ自然!!!


●とにかく自分の信念を貫き、神を信じ、ヘレンの想いとともに真っ直ぐに生きる、ラストシーンの晴れやかな表情!!!!


…沼が深い。
屋比久ちゃん、ありがとうございます。
私は幸せです。
次の出演舞台はなんでしょうか。行きます。



萌音ヘレンは神の子


正直ヘレンは驚くほど出番が少ないのですが、萌音ちゃんは短い時間の中で強烈なインパクトを残していかれました。


萌音ヘレンは、神の子です。
この世に本当に天使がいるのか、と思わせるくらいの慈愛に満ちた雰囲気と、芝居の説得力。 


持ち前の優しい歌声、語り歌で包み込んでくれる萌音ヘレン。

ただでさえ気が強い性格な上、環境のせいでさらにトゲトゲしてしまったジェーンの心を、少しずつ柔らかくしていきます。

他人を憎むことしかできなかったジェーンが、ヘレンに出会ったことで、神の存在、信仰について教えてもらい、神を信じ他人を赦せるようになった。大事な時期に、ヘレンに出会えて本当に良かったと思いました…🥲



そして、天使萌音ヘレンは、帰るべきところへ帰っていったように思えました。

"神様のところへ行ける"
"これでもう平等、自由よ…"


あんなに幸せそうに逝くなんて…
(こちら大号泣)
(舞台始まって15分でマスクが終わる)

強くて真っ直ぐな屋比久ジェーンは、萌音ヘレンの影響を受けて育ったのだということが、とてもよくわかるのです。全編通して、ヘレンの存在を感じながらジェーンの生涯を追うことができました。


この役者さんの組み合わせ、本当に奇跡だと思います…!!



芳雄さんロチェスター、解釈不一致


まさかの芳雄さんロチェスター、イメージと真反対の役作り。
私には合わずでした、ショック!!!


「陰」のイメージを求めて行ったのですが、「陽」の印象が強かったです。


アデールにブチギレるところはもっと声を低く怖くしてほしい、ジプシー女のシーンでネタバラシするときふざけないでほしい、気を引こうとするときの台詞と本気で気持ちを伝えるときの台詞のテンション・声色をそれぞれでちゃんと変えてほしい、罪の告白はサラッと明るく説明するのではなくてもっと時間をかけて重いシーンにしてほしい、、、などなど、引っかかるところが多くて入り込めず。

(ストライクゾーンが狭くて面倒な客であることは、承知してます、ごめんなさい。)


個人的にはビースト属性の俳優さんで見てみたいです。(金本泰潤さんとか。四季だけど!)




オンステージシートを体験

最後の観劇は、なんとオンステージシートでした!!

オリジナルマスクが配られます。チャームは課金です。


名前の通り、舞台の上にひな壇のような客席があります。ドレスコードは全身黒&オリジナルマスク着用。役者さんが前を向いているときは表情が全く見えませんが、逆に横向きや後ろ向きの表情をハッキリと見ることができました!
オケのキュー出しを見られるのも面白くて、まさかの指揮者さんがピアノを兼任していて、むしろピアノ弾きっぱなしだったので指揮はほぼしていませんでした😂知らなかったー!


私は位置的に、屋比久ジェーンのお部屋辺りの席だったので、プライベート空間にお邪魔してしまっている気持ちに笑

屋比久ジェーンが見ている景色をやや後ろから一緒に見る、というシチュエーションも多かったため、"こんなに歌えたらさぞ気持ちがいいだろうな…"という謎の感動を覚えました。



プレイハウスの舞台に上がるのはこれで2回目でして、なにやら縁があるようです。
(この前は劇場ツアーに参加しました)



椅子が硬かったですし、肩も凝りましたけども、レアな体験、とても楽しかったです。
不謹慎なデザインのチャームまで買っちゃいました!鍵につけようと思います🔑



萌音ジェーンを観るか否か

あとは配信を購入予定なのですが、
果たして配役の逆バージョンも観るべきか、非常に悩ましいです。

屋比久ジェーン×萌音ヘレンの組み合わせが刺さりすぎているのです。


他の人のレポなども参考に、決めようと思います。


お付き合いいただきまして、ありがとうございました!

では☺︎


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