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【医師×レバレッジETF】番外編①投資の目的を考える。

今回は、レバレッジETFの分析記事ではありません。

次の記事も作成中なのですが、分析する時間がなかなか取れず、完成まで少し日数がかかりそうなので、今回は番外編として、
「投資の目的」について、
私の思うところを書いてみました。

この手の記事には、あまり興味を持って頂けないことも多いのですが、テーマとしては、
「リターンの分析」などより、
遥かに重要な内容だと思っております。

少し退屈に思われるかもしれませんが、
ご自分のことと重ね合わせて、
ご一読頂ければと思います。


1.「借金」とは何か?

まず始めに、最も根本的な疑問ですが、
我々が行なっている「投資」とは、
何なのか?

分かりやすく考えるために、
まず「借金」について考えてみましょう。

当然ですが、「借金をしたい」と思っている人は、この世にはいません。

借金はしたくないけれど、
借金をしなくてはならない事情があるから、
するわけです。

言い換えれば、
どうしても現時点で実現したい資金使途があるのに、手持ちの資金が不足している
という状況でなければ、借金という行動は起こり得ません。

借金は、返済されることが前提となるため、
資金が、「今」必要でないのなら、
その返済計画と同じだけの資金を貯金することもできるわけで、
あえて借金をして、
金利を余計に払う必要はありません。

資金を「貸す」側の立場に立てば、
借り手の資金の不足を補うことで、
資金使途の実現を前倒しさせることの
対価として、
金利を徴収しているということになります。

すなわち、「借金」というのは、
金利を支払うことで、未来の資金を前倒して使っている
と言うことができます。

時間を買っているとも言えますね。

2.「投資」とは何か?

さて、「借金」が必要な状況と
真逆の状況というのがあり得ます。

つまり、
手持ちの資金があるが、資金使途が未来である
という状況です。

この状況を活用するのが
「投資」という仕組みです。

借金をする時は、
資金使途を前倒す=時間を買う
ことの対価として、金利を支払っていましたが、

投資というのは、
資金使途を後倒す=時間を売る
ことの対価として、投資収益を得る
と考えることができます。

すなわち、これらの金融機能というのは、
資金使途の時間調整機能
であり、「借金」と「投資」は表裏一体の関係であるわけです。

つまり、「目的のない借金」というのが
あり得ないのと同じように、
「目的のない投資」というのも
あり得ないと考えるべきです。

3.「使途のない資金」

さて、ここまでが私の「投資」に対する
基本的な理解です。

借金と投資は表裏一体
と申し上げましたが、異なる点もあります。

それは、
借金をすると、確実に金利を支払わなければならないが、
投資をしても、確実に収益が得られるとは限らない

という点です。

投資における収益は、不確実であるばかりか、
損失の可能性すらあるわけですから、
「使途のある資金を投資に回すべきではない」
「余剰資金で行うべきだ」
という意見も正しいように思えます。

ただ、「使途のない資金を増やす」ことに何の意味があるのでしょう?

4.ゲームとしての投資

我々は、ほとんどの場合、投資をゲームとして捉えているように思います。

つまり、
より少ないリスクで、より大きなリターンを実現する
というゲームの攻略に向けて、
インデックスだの、アクティブだの、
米国だの、全世界だの、
債券だの、仮想通貨だの、
ドルコスト平均法だの、一括投資だの、
分散投資だの、長期投資だの、
高配当だの、レバレッジだのと、
技術論を展開することに終始しているのです。

それ自体が悪いことではありませんが、
なぜリスクを取ってまで、資産を増やさなければならないのか
という投資の目的を持っていなければ、
それは単なる「ゲーム」に過ぎないのです。


5.豊かな消費

「ゲーム」ではない投資、真の資産形成の目的は、
何らかの「消費」以外にはあり得ません。

資産が増えること、それ自体を
「嬉しい」とか「楽しい」とか
思う気持ちは私にも分かります。

数十年後に億り人、なんて想像するだけでも
楽しくなってきます。

ただし、現実に60代、70代になった時の
「1億円の使い道」は考えてありますか?

その使い道は、本当に
「今使う」よりも価値がありますか?

このことを常に問い続ける必要があります。

たとえば、家族がいる方なら、
夫婦や子供と旅行に行けるのは、
今しかないかもしれません。

数十年後に行こうと思っても、
夫婦が若いうち、子供が小さいうちに
作る思い出とは、意味が違うかもしれません。

あなたの人生を豊かにするお金の使い道は何か?

その答えは、あなたにしか分かりません。

少し恥ずかしい言葉を使うなら、
あなたの「夢」は何ですか?
という問いになるでしょうか。

「投資」というのは、
資産を増やすための手段に過ぎず、

「資産を増やす」というのは、
豊かな消費を実現するための手段に過ぎず、

「豊かな消費」ですら、
幸福な人生を実現するための手段に過ぎないのです。

あなたにとっての、
「豊かな消費」「幸福な人生」について、
一度考えてみてはいかがでしょうか?


6.まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回の記事は、「人生観」に重なるところも
ありますから、
なかなか万人受けする内容ではないかもしれません。

ただ、私が書いているnoteに興味を持って頂いている方は、
やはりレバレッジETFに興味がおありだと思いますし、
より大きなリスクを取ることを考えているわけですから、
今回のような内容についても一度言及すべきだと思いました。

私自身、SPXLへ投資していますから、
リスクを取ることに反対しているわけでは、
勿論ありません。

ただ、「投資の目的」を明確にせず、
とにかく「お金を増やそう」という
考えでいると、どうしても大きくリスクを取りがちになります。

本当に自分が使いたいお金、必要な資産というものを考えると、
意外と、大きくリスクを取らずとも達成できるものです。

私は、30年後の人生を見据えながら、
レバレッジETFの可能性を信じ、
必要な額を、投資に回していきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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