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【ニンニンジャー】第6話~第8話

忍びの6「テングの神隠し」

 テング氏の異次元空間、人も監禁できるしどこでもドア的な使い方もできるし、普通にめちゃめちゃ便利である。神通力ってすごい。
 子どもや甥姪はニンニンジャーとして日々戦っているのに、父はそれをさ主に座学でサポートすることしかできない。天晴たちが「ラストニンジャの孫」である前に、旋風は「ラストニンジャの息子」なのである。忍術の才能が隔世遺伝と決まっているならともかく、天晴や風花が忍術の才能を初めて見せたときには、旋風的には複雑な気持ちだったのではなかろうか。
 乗り越えたつもりのコンプレックスも、非常事態には顔をのぞかせることがある。それを子どもたちの前で表に出さないのは旋風の大人としての意地であり、また好天だけに見せる本音でもある。親だって誰かの子どもなのだ。

 妖怪のせいですね(そうですね)


忍びの7「春のニンジャ祭り!」

 旋風の招聘に応じ、パン祭りくらいの軽い調子でやってきた先生たち。忍術の流派は違うようだが、惜しげもなくその技を披露してくれる懐の広さ。とはいえおそらく発動の体系は違うので、技を習得しようと思えば一度その仕組みを理解したうえで、自分たちの忍術でどう再現するかまで考えなければならず、結構応用編な修行ではある。
 そしてウォッチから現れたるはジバニャンならぬ妖怪ネコマタ。妖怪というより幽霊みたいな声帯を持つイカしたワイルドキャットである。特技は時間を遡行すること、タイムパラドックスを気にするタマでもないので戦ったり盗んだりやりたい放題である。
 世界平和のため忙しかろうレジェンドニンジャセンパイがなんであっさり来てくれたのかと思いきや、すべてはネコマタがアカニンジャーを引き連れてタイムトラベルしたことが原因であった。天晴の時間遡行を阻止することで彼を守ろうとするセンパイたちだが、その試みは失敗に終わる。そもそもこの時間遡行が無ければセンパイたちが天晴のことを知る由もなく、それこそ歴史改変になってしまうので、当然と言えば当然の失敗である。
 天晴は天晴で、ネコマタにやられたように見えてちゃっかり元の時間に帰還している。過去へ飛んだのも事故みたいなものだったし、センパイたちに事情を説明できなかったのも致し方なし。随分心配はかけただろうが、天晴のことを責めもせず、ニンニンジャーを認めてクールに去っていくのがセンパイの懐の広さよ。

 忍術の再現はあくまで忍術でなされなければならないらしい。一般人からすれば魔法も忍術も高度に発展した科学も見分けづらいところであるが、少なくとも魔法にはタネがなく、忍術と科学にはタネがあるのが大きな違いか。


忍びの8「時をかけるネコマタ」

 妖怪ネコマタ、リ・イマジネーション。アラーム機能により蘇ったネコマタは、今度こそ終わりの手裏剣を目指して過去の伊賀崎家へ飛ぶ。……が、今回もついてきた天晴と、今回初タイムスリップの風花に邪魔をされ、あえなく目論見は失敗。時計部分を破壊され、今度こそ完全にお陀仏。お疲れさまでした。
 花のNJK・風花は進路希望調査に悩むお年頃。環境激変で価値観もだいぶ揺さぶられていることだろうし、家業の事はひとには言いづらいし、ついでに兄貴は忍者バカだし……。紆余曲折はあったものの、最終的に自分の今置かれている立場をポジティブに捉えられるようになっていたのは安心した。凪ともども楽しいスクールライフを送ってほしいものである。



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