【トッキュウジャー】11~15話

第11駅「闇の皇帝」

 ゼットがキラキラに魅せられるのが先か、グリッタの名がつけられたのが先か。いずれにせよ運命を感じざるを得ないお名前。


第12駅「虹の定期券」

 大人になるってどんなこと? 回。といっても見かけ通りの年齢での社会的役割についただけであって、そもそも大人のなりで子どものようなイマジネーションを持ち続けていることこそが異常なのである。
 大人ヒカリの研究について。どうも降雨の研究をしているらしい。虹はもちろん雨の上がった後に現れるものだが、雨が降り続いているうちにはどうあっても見ることはできない。……しかし、雨は虹の前触れともとらえることができる。かつてジャスミンが歌ったように「やまない雨は無い」のだ。ならばヒカリがイマジネーションを取り戻し、再びレインボーラインに乗車できたのはある意味必然であろう。


第13駅「走れ消火器」

 戦って敵を倒すのはいいが、それで二次被害が起きては元も子もない。大いに評価されたし。


第14駅「迷刑事、名探偵」

 クールなふりしてヒカリもやっぱりイマジネーションの持ち主なんですね回。劇伴にまで気合が入っており芸が細かい。大和屋先生と言えばアニメ『銀魂』や「クリスマスには鮭を食え」でおなじみ『ルパパト』45話のイメージ、ギャグの雰囲気もさもありなんという感じである。


第15駅「心の中にあるもの」

「まず形から入れ」と言うように、外側を規定することで内側がおのずと定まってくるのはよくあることだ。ミオの性格についても、マイッキーに見せるような一面をお姉さんらしい真面目で気の強いキャラで覆い隠し、それを自負することで、理想の自分に近づこうとしているように見える。「らしくない」性格も自分の一部だということをミオは重々承知している。だからこそ、マイッキーの前でミオは自分を偽らない。
 マイッキーはあまのじゃくで、言われたことに対してなんでも反対の反応をする。いい子であろうとしたミオの抑圧された内心の現れ……なんて言葉を使えばそれっぽいが、そんなに強い言葉を使わずとも、ふとわがままを言ったり反抗してみたくなる瞬間は誰にでもあるはずだ。相手を信頼し、甘えているからこその態度である。マイッキーはミオを信頼し、甘えているのだ(という設定なのだ、ミオの中では)。お姉さんぶらなくても、自然のままのミオに甘えてくれるマイッキーは、きっと他に得難い友だったのであろう。



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