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【RX】13~14話

第13話「狙われた怪魔少女」

 亡命者は美少女! の巻。
 クライシス帝国の幹部たちは異形のものも多いが、ゲリラ兵士ガルや砂漠にいたワールド博士なんかは地球人とあまり変わらない見た目をしていた。今回のサム博士も耳から角のようなものが生えている以外はあまり変わったところは無いし、キララに至っては最初から角すら生えていない。ボタン一つで服装を変えられる腕輪のようなテクノロジーがあるくらいだから、あえて地球人らしく見せかけているだけかもしれないが……。
 同じ世界に住んでいる生き物だって、例えば人間用の薬を家畜に使ったところで人間と同じ効果が百パーセント発揮できるとは言えまい。キララの塗り薬を避けたケンゴの強がりムーブはもしかしたら英断だったのかもしれない。

 わざわざ地球まで連れてこられて次元転換装置を作り、その大いなる欠陥について自分から申告しているのに、信じてもらえないサム博士がお気の毒である。ジャーク将軍たちとしては、うまくいきそうな作戦に水を差されたようで不愉快だったのだろうが、結果大切なGクリスタルを持ち逃げされてしまったのだから一大事だ。
 Gクリスタルを手に入れるためキララを操り、茂を呼び出す怪魔異生獣フラーミグラーミ。神出鬼没のフラーミグラーミにRXも苦戦するが、アクロバッターが出現位置を予測することでなんとか撃破。頭脳戦を十八番にしているのはなにもライドロンだけではないのである。輝く二本のアンテナが頼もしい。えらい!

 7話に出てきた光太郎の幼馴染・ヨウスケの事を思い出す。彼が毒ガス衛星の設計図を盗み出したのは、それが地球にとってとんでもない代物だとわかったからである。誰しも自分の住む世界が危ないとなれば平静ではいられない。
 光太郎に助けられたサム博士が、娘の安否よりも気にしていたGクリスタルの行方。地球にも怪魔界にもたった一つしかないそれを破壊してしまえば、次元転換装置はもう用をなさなくなるはずなのに、博士はわざわざ持ち逃げをして地球にたどり着いた。あるいは亡命の手土産にする腹積もりもあったのかもしれない。
 最終的に博士とキララはクライシス帝国を捨て、地球での生活を始めることに決める。クライシス皇帝の支配下よりも地球の方が安全であると判断したようだ。同じように地球に溶け込んでいるクライシス人も、あるいはもっとたくさんいるのかもしれない。


第14話「ひとみちゃん誘拐」

 クライシス皇帝の細胞から生み出されたガロニア姫は、要するに皇帝のクローンと言えなくもない。そんな存在を部下のうっかりにより消滅させてしまったのだから、マリバロンの焦る気持ちも大いに理解できるところだ。代役は誰でもいいわけではない。マリバロンたち以外誰もガロニア姫の尊顔は見ていないとはいえ、あまりに地球人じみた顔立ちではいつか嘘が露呈してしまう。そこで候補に挙がったのが、うなじにガロニア姫と同じほくろを持つひとみだ。

 光太郎のウィークポイント探しの一環で、ひとみについてはようよう調べがついている。ようやくマリバロンのお眼鏡にかなう6歳児が見つかったのだ。
 ひとみと同じ生年月日の少女たちが誘拐された記事を読み、佐原社長は慌てて妻に連絡を取る。ところで社長をヘリで使い走りにするゴロちゃん、いったい何者なのだ……。

 ひとみの入れられたカプセルを伴い、マリバロンは怪魔界の移動トンネルをくぐってゆく。だいぶ繊細そうな作りに見えて、あのカプセルはまさかの可動式らしい。
 デスガロンと交戦した光太郎は機転を利かし、デスガロンごと強制的に怪魔界へ移動する。物理ボタンで世界の間を行き来するあたり、さすがは怪魔ロボットといったところ。
 銀のボディに青翠の目を持つデスガロンのデザインのせいもあってか、ひとみの置かれた状況がどうしても信彦と重なってしまう。ゴルゴムの手に落ちた信彦はシャドームーンとなってしまった。今度こそ、光太郎は大切な家族を取り戻さねばならない。

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