見出し画像

鉱物に見られるキャッツアイ効果


こんにちは、シーフォースのカミカミです!

さっそくですが、こんな石を見たことはありますか?

画像1

球体か半球の形であることが多く、石の角度を変えると直線状の光も移動します。

「猫目石(ねこめいし)」、「キャッツアイ(厳密にはクリソベリル・キャッツアイ)」

と呼ばれます。


縦に走った光が猫の目みたいなので、そう呼ばれているそうです。

画像12


ふと

「なんでこんな光り方をするんだろう?」

と気になったので、調べてみました!




鉱物には、「インクルージョン」という内包物(不純物)が含まれています。

不純物は塊状だったり粒状だったり色々なのですが、たまに線状に並ぶことがあります。

こんな感じです。

画像3

長い時間をかけて、不純物が平行に並んでますね。




キャッツアイ効果は不純物の向きと直角に出るので、楕円にカットする場合はこの向きで切り出します。

こうやって切ると縦長の光になります。

画像4



では次は、「なぜ角度によって光が移動するのか?」を見ていきましょう。



不純物を簡略化して考えます。

画像5

緑の線=不純物だと思ってください。




不純物は石の中にたくさんあるので、どこから輪切りにしても線状の不純物が見えます。

斜めから見るとこんな感じです。

画像7




わかりやすくするために断面図にします。

画像2



入射光・反射光を考えます。

以前ダイヤモンドの記事で屈折のお話をしたので、ここでは割愛しますね。



光の当たり方には2通りあります。



①インクルージョン(緑の線)に対して平行に光が当たる場合

画像8



②インクルージョン(緑の線)に対して垂直に光が当たる場合

画像8



どちらの場合も、石から少し浮いた場所に反射光が集まってますね。

この①と②は同時に起こっています。

なので、とても強い光が一ヶ所に集合し、焦点となります。




太陽光の下で、虫眼鏡~地面の距離を調節すると、ある場所で光が一点に集まって強い光と熱を発しますよね。

あれと同じです。

鉱物がレンズの役割をします。

画像11



そして、入射光の角度を変えても、どこかに焦点が発生します。



画像9



つまり、猫目石のあの光は

石の内部や表面が光っているのではなく、「石から少し浮いた場所に集まった光」なんです。



画像10




学校の七不思議でよくある「人体模型と目が合った」というのは、

表面にコーティングされたニス?に光が反射して、自分の動きに合わせて目の光が動いて見えたから…だったりするんでしょうか。

そうだったらいいな…

じゃなかったら怖いですもんね…

画像13


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?