鉱物に見られるキャッツアイ効果
こんにちは、シーフォースのカミカミです!
さっそくですが、こんな石を見たことはありますか?
球体か半球の形であることが多く、石の角度を変えると直線状の光も移動します。
「猫目石(ねこめいし)」、「キャッツアイ(厳密にはクリソベリル・キャッツアイ)」
と呼ばれます。
縦に走った光が猫の目みたいなので、そう呼ばれているそうです。
ふと
「なんでこんな光り方をするんだろう?」
と気になったので、調べてみました!
鉱物には、「インクルージョン」という内包物(不純物)が含まれています。
不純物は塊状だったり粒状だったり色々なのですが、たまに線状に並ぶことがあります。
こんな感じです。
長い時間をかけて、不純物が平行に並んでますね。
キャッツアイ効果は不純物の向きと直角に出るので、楕円にカットする場合はこの向きで切り出します。
こうやって切ると縦長の光になります。
では次は、「なぜ角度によって光が移動するのか?」を見ていきましょう。
不純物を簡略化して考えます。
緑の線=不純物だと思ってください。
不純物は石の中にたくさんあるので、どこから輪切りにしても線状の不純物が見えます。
斜めから見るとこんな感じです。
わかりやすくするために断面図にします。
入射光・反射光を考えます。
以前ダイヤモンドの記事で屈折のお話をしたので、ここでは割愛しますね。
光の当たり方には2通りあります。
①インクルージョン(緑の線)に対して平行に光が当たる場合
②インクルージョン(緑の線)に対して垂直に光が当たる場合
どちらの場合も、石から少し浮いた場所に反射光が集まってますね。
この①と②は同時に起こっています。
なので、とても強い光が一ヶ所に集合し、焦点となります。
太陽光の下で、虫眼鏡~地面の距離を調節すると、ある場所で光が一点に集まって強い光と熱を発しますよね。
あれと同じです。
鉱物がレンズの役割をします。
そして、入射光の角度を変えても、どこかに焦点が発生します。
つまり、猫目石のあの光は
石の内部や表面が光っているのではなく、「石から少し浮いた場所に集まった光」なんです。
学校の七不思議でよくある「人体模型と目が合った」というのは、
表面にコーティングされたニス?に光が反射して、自分の動きに合わせて目の光が動いて見えたから…だったりするんでしょうか。
そうだったらいいな…
じゃなかったら怖いですもんね…
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