見出し画像

ドラ&ドラ表示牌の離し時

再びご無沙汰してます
背脂餃子老師です
先日大病で入院して一月もたたずに今度はインフルエンザでダウン。最近とみに身体が弱くなってしまったようで、今後に不安が残ります

しかし、麻雀のほうはかなり安定しており、相手が速くて強いときはほぼ好成績、遅くて癖があってもマイナスは避けられるようになってきています。ここにきて、忍耐力に磨きがかかった気がします(笑)

さて、今日のテーマはドラの使い方、ではなく、ドラ及びドラ表情牌を切るタイミングについてです。先に申し上げますが、絶対的な正解はありません。あくまでも皆さんの判断の一助になればというつもりで、最近の手牌を例に目安をお話できたらと思います

先ほど麻雀好調だと言いましたが、一昨日、半年ぶりくらいにゲームスタートから三連続ラスというひどい麻雀を打ちました。その後、マイルールにより三着以下なら即ラス半と決めて打ち続け、本当にたまたま運良く三連勝でトントンで逃げ帰ることができましたが、まずは三連続ラスのきっかけになった手牌から例に挙げたいと思います↓
四六七八 ④⑤(赤)⑦⑦⑦⑨ 123
ドラ五 ツモ⑨
三万点前半の小さいトップ目で迎えたオーラス北家の手牌で、聴牌ですから手牌だけ見れば四を切るだけです
実はこの直前に二着目の対面とラス目の上家からリーチが入り、その一発目での聴牌でした。双方7巡目のリーチで、結果として私は『ドラより怖い』ドラ表を切り遅れてしまったのです
共通安牌は8しかなく、そもそも好形赤1の聴牌形からオリを選択するような麻雀は基本的にしていません。私は、めくり合いこそ麻雀の醍醐味というか、めくり合いに持ち込み制してこそ勝ち組だと思っているので、聴牌から勝負したことそのものには後悔はありません。私は、ものすごく嫌な感触がありつつも、これが放銃になるならそれは自身の手順ミスに対する罰だと思い勝負し、結果ラス目にドラ表待ちカンチャンの一発ドラ1裏3を放銃し、断ラスで第1ゲームを終えてしまうことになりました
問題は、なんでこんな不要なドラ表が手牌に残っていたか、です。その理由は、⑦が暗刻になるまでは四は立派な面子候補であったことと、少し嫌な捨て牌をしていた下家の親をケアして絞っていたからです。勝手なイメージとしては自身の聴牌時に四切りリーチし、それを親に食わせてカウンターでツモアガるつもりだったのですが、ケアが足りなかった他家にリーチされてしまい、絞っていたはずの超危険牌四で放銃することとなってしまいました
では、どこでドラ表を切れば良かったのか、実はそれは手牌が教えてくれていました。それはもう1巡前のここ↓
四六七八 ④⑤(赤)⑦⑦⑦⑨ 123
ツモ六
絞りつつアガリに向かうならここで手組をパンパンにする打四が正解ですし、すでに四周りが切りづらいのであれば、打⑨としてしまえば良かったのです。それを九が3枚切れだったこともあり手拍子で六をツモ切りしてしまったことで自ら転ぶ打牌を演出してしまいました

ドラ表を切るタイミングをまとめると以下の通りとなります
面子候補(の種)として不要になったとき
今回の手牌で言えば⑦が暗刻になる前に切るのは早いです
ドラの受け入れに困らないとき
今回の手牌はドラを引いても八と振り替えればよい
切れないのであれば切らなくてよい手組にする
先の2要件を満たしているのに聴牌するまで引っ張る、つまりただ切るタイミングを遅らせる行為はただただリスキーなだけで無意味です。すでに切れないのであれば切らなくてよい手組を選択すれば不要な勝負は避けられます
ちなみに、端牌や字牌の表示牌は価値も危険度もそれほど高くないので、上記よりもっと手前に捨てるイメージでかまわないと思います


では、今度はドラ(赤も含みます)の切り時について考えます

が、その前に、一昔前にあった『ドラを切って鳴かせたなら責任とって勝負しろよ』というドラ切り責任論について触れておきます。この対極にあるのが『誰かの打牌は常に他の誰かにとって有利でそれ以外の人にとって不利になる。そこには責任などという概念は存在しない』という考え方です
昭和生まれの打ち手なのでどちらの考え方もよくわかるのですが、私は相手の考え方に合わせるようにしています
ドラ切りに責任ありと思っている相手の前でドラを早めに切ると嫌がられます。嫌がられるが積み重なると嫌われます。嫌われると、そう、以前noteに書きましたが、自分に不利に働きます。従って、そういう相手のときは、ドラの扱いはいつも以上に慎重になります
一方責任なしと考えている相手の場合、相手のドラ切りや鳴かせにイチイチ目くじら立てないようにしています
まあ、世の中の流れとしては責任なしが主流となってきているので、そんなに気にしなくてよいとは思います

ただ、ドラ切りに責任がないこととドラの切り時をきちんと意識することは別問題です
皆さんの周りの強い打ち手を思い浮かべてください。その人に『この人いつもドラ持ってるな』と思うことありますよね? これは強い人はツキが太いとかそういう目に見えない話ではなく、強い人ほど『麻雀をドラで打つ』が染み付いているからなんです
改めて考えてみてください。ピンフというすごく繊細な役がありますが、リーチピンフよりもリーチドラ1のほうが打点が高い。さらに繊細に頑張ってメンタンピンに仕上げてもリーチドラ2の方が打点が高い。さらにさらに、リーチメンホンと中ドラ3は同じ打点なんですよ。いかにドラの扱いが打点に繋がるかすぐにわかるかと思います

ドラを早く切ってしまう人は『抱えてて後から放銃になるのが恐い』、『巡目が進むと鳴かれる可能性が高くなるから早く切る』みたいなことを言いますが、そんな見えない未来にビクつくより、持っている目の前のドラを使う意識を持ったほうがスコアに繋がると思います

私は雀鬼流麻雀も一通り学んだこともあり、ドラや赤(その受け入れ含む)はかなり引っ張るほうです。その例がこちら↓

ドラは三で、対面のリーチに対して、⑤引き聴牌の最終手出し二切りリーチを打った局面です
通常だとリャンメン&三面待ちのドラ3赤1のイーシャンテンであれば安牌を抱える手組にすべきだと思いますが、イーシャンテンで引いた⑤に違和感があり(もしくは気があり)、安牌である南をわざわざ捨てて②③⑤の初中級者にはオススメできない形を選択。イメージとしては赤⑤引き聴牌がありそうと思っていたのですが、リーチを受け直感ドンピシャの⑤引きリーチ。一四七二の萬子よりも⑤を引いて重ねるほうが早いという、麻雀にたまに起きる逆転現象。結果対面から一発で④を討ち取り、裏がなんと⑤になる親倍のアガリで一撃トップをもぎ取りました
⑤はもちろんドラではないのですが、ドラではない⑤をこれくらい引っ張る以上、⑤がドラならなおさら私は⑤をギリギリまで持っています
不要牌を残して放銃するのはなるべく避けるべきですし、今回最初に挙げた手牌は、四を引いても聴牌しない以上、典型的な切り遅れです
しかし、写真の手牌は⑤は不要度が高めの牌ではありますが、ご覧の通り最速の聴牌にもなり得る牌でもあったわけです

上記例はいささかやりすぎですが、私のドラ切りのタイミングや目安は概ね以下の通りです
オーラスやトビ発生可能性が高いなどの限定的条件戦を除き、ギリギリまでドラは切らない
これ大事なのはむしろ前半の部分です。オーラス千点でいいのに無理にドラを聴牌まで引っ張ることや、トビそうな人がいるのに無理にドラを重ねて着順も変わらないアガリ終了してしまうのは目的意識というか最も大事な大局観不足と言えます
自分の手牌がスピード&打点ともにドラを鳴かれても押し返せる形のときに切り出す
最近では、要らないドラをちゃっちゃと切り出し、鳴かれてから柔軟に対応を変える打ち方も数多く紹介されていますが、絞りやベタオリはそれなりに技術が必要ですし、『ドラを切ってまで前に出たのに見えてる満貫を恐れてオリる』というあまり麻雀が楽しくない時間を味わうことになりかねません
・ドラを抱えているときに他家に先手を取られたら、打点が見合わない限り無理して前に出ない
これはドラを押し引きの判断材料とする打ち方です。リーチにドラそのものが放銃となるケースって実戦ではそれほど多くないです。だから、めくり合いになるなら勝負してもよいのですが、私はドラを勝負するに見合う打点や待ちか否かで判断しています
見えない裏ドラではなく見えてる表ドラを大切に
祝儀全盛の現代麻雀。裏ドラで打点と祝儀両方稼ぎたい気持ちはわかりますが、重なりのないピンフで3割くらいしか乗らない裏ドラに期待するのではなく、手持ちのドラを使いきる手順がないか模索したいです
点棒がないときはドラを合わせない
残念なことにけっこう見かけますが、点棒凹んでるくせに、端牌や字牌のドラを合わせ切りする人。で、点棒ないのに安手で局を進めたり、『とりあえずアガリ癖つける』とか言う人(笑)

ドラを使うのもドラを切るのも自分の権利で、義務ではありません。ぜひ自分に一番有利なドラの使い方を身につけてほしいと思います!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?