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心歌集

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お一人お一人に向けた 心の手紙から始まった創詩集です。伝えきれずに残っているものも、伝えきったままのものも、伝えたくて新しく生まれてくるものも、心歌として吐き出しています。メロデ…
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2021年7月の記事一覧

「もう幸せにはなれません」-心歌-

もう幸せにはなれませんと 筆ペンで記されたみたいだ 全てかけて幸せから逃げたわけじゃないのに       「たまゆら」 indigo la End  藍楽詞集より 静まり返ったコンサートホールに 澄みわたる切なげな声音 そっと零れ落ちたしずくが波紋を描いていくように 鈍い痛みとなって心に広がっていく 「もう、幸せにはなれません」 その痛みは涙となって 気づかないうちに頬を伝って 手の甲にしたり落ちた 負わなければならない罪を しょいこんで 跛行をひいて歩く わたし

高いところがスキ -心歌-

わたし 高いところがスキ ジャングルジムの てっぺんまで登り切った 達成感 爽快感 震える足に力を入れて がんばって ふんばって 両手を天に向けて仰ぐ 「風よ吹け」 心で念じれば どこからともなく 風が吹き荒れて 柔らかな茶色の髪を ふわっとなびかせた わたし 幼いとき魔法が使えたのよ 優しく隣で笑うあなた もう、あなたに手を握っていてもらわなくても 今はひとりで立つことができる わたし 高いところがスキ 虚栄を張った自分自身の存在も 今死にたくなるほど