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重く 冷たく 心の奥深く 何も見えない 誰も気づかない 光の届かぬ 暗黒の世界 無数に咲き誇る ウミユリの花 ゆるり ゆらりと 餌を求めて 闇底を這い歩く 花びらと思っていたそれは あなたを陥れるための 触手 好きでいてくれないのなら そんな腕 切り落として差し上げるわ あなたに傷つけられた心なんて いとも簡単に再生するの あなたが何を言おうとも あなたがどんな顔をしようとも あなたが離れ去っていこうとも 枯れ切った岩肌に 必死にしがみつきながら 幾度とな
あぁ 空は広く永遠に続くものだと 思っていた 大人になったら 自由に何処へでも羽ばたけるものだと 思っていた いつか飛べるはずだと 見上げていた空は 青かったり 赤かったり 時には紫や橙や桃色にも見えた カラフルな空が どんよりとしたモノクロの世界へと 変わってしまったのは いつの日からだったかしら 運命という鎖に縛られて いつの間に背中の両羽は 折れていたの 片脚はもがれていたのかもしれない 走り出そうとしても 感覚がなかったもの ほんの少しだけ 夢の扉があ