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群青色のキャンバスに 筆を一振りすれば 彩どりあざやかに 発光するインクが リズムよく飛び散り 心に重く打ち込まれ 恋模様を描き出す 夏の夜だけに かけられた魔法 あなたを待つ わたしの纏う浴衣は 紺地だったかしら それとも 白地だったかしら *** >> 花火大会? あんまり行ったことない << ねぇ、冗談でしょう? 恋をしたら イコールで結ばれても おかしくないと思っていた 「花火大会」 好きな人と それはもちろん 好きと通じ合う前の人とでも 人
あなたの好きなエモい曲を聴いて あなたの好きなアイスを食べて 少しずつ少しずつ 想いを冷ませていく日々 それは正しい恋愛じゃないわと 諭せるほど わたしだって 大人に成りきれていないの *** 程なくして あなたと一緒に遊ぶことをやめた 毎日遊ぶことを約束していたわけではなかったけれど 何となくフリーにしていた午後11時からを これからは 他の人と遊ぶ時間にしていくねと 伝えた >> ゆりさんの好きにしてくれて、俺は大丈夫だよ 理由も聞かず 引き止めることもなく
奇跡って 起きたようにみえるかもしれないけれど 努力で起こす奇跡の方が大半だって あなたは知っていたのかしら *** あなたとの初めての通話は ひどく緊張した 緊張しすぎてあまり覚えていない アバター同士でチャットをするときの 元気なイメージとは少し違って ゆったりとした優しい口調だったことは ふんわりと覚えている 待ち望んでいたあなたの声 一緒にゲームをしながらの 通話ではあったけれども 気づけば通話は6時間にも及んでいた 止まることが珍しいほど チャットで