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惑星エスクベル小話#3 暇を持て余した神の使いの神のお遊戯




「アルバートさんは危ないからちょっとこっちに――」

「は、はい……?」

「カセルさんカセルさん、習った技を試したいので良い感じの倒され演技してもらっていいですか? 受け身ばっちりだけどとてつもなく倒された、みたいな」

「はい! とてつもなく倒されます!」

「あそこのふかふかしたとこで受け身とってください」

「はい!」

「その服引っ張って大丈夫なやつですか? お母様の手縫いとかだと破れると申し訳ないんですが」

「問題ないですが脱ぎますか?」

「いやちょ脱ぐのはや。服を引っ張って技をかけるので着てもらっていいですか? さすがに上半身裸の男性に技をかけるとか神の使い変質者疑惑で大変な事になるっていうか、立ち直れないっていうか」

「はい!」

「よし。じゃあその襟元と腕を掴んでなんやかんやしますので」

「はい! なんやかんやされます!」

「いくぞ!」

「はい!」

「くらえっ1本背負い! おうらっ!!」

「わ~!」
「えっひっ……!?」

「まいったか!」

「はい! まいりました~!」

「カセルさんの投げられ完璧です。ものすごく軽く投げられました。良い気分です」

「ありがとうございます! もっと軽やかに跳んで投げられるよう訓練します!」

「よかろう。――アルバートさんはまだ危ないんで5年以内に受け身とれるようになって欲しいです」

「え、は、はい!」

「領主様ならもっと軽やかに遠くまで跳べますよ~」

「いやね、襟元と腕を掴んで技をかけたいので鼻から血を出さないでもらっていいですかって聞いたら『体内の血を消し去ります』って返ってきたのでやめました。生きてて欲しいので」

「すごいですね~!」
「カセっお前……!」




おわり




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