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ブラインドを壊してしまったという話

私は我ながら自分のことをポンコツだと思っている。

今日も引っ越してまだ日が浅い部屋のブラインドを思いっきり引っ張って壊した。

ただ少しブラインドを下げたかっただけなのに、まさかブラインドそのものが壁から外れて私めがけて落ちてくるなんて。

まずい。これはオーナーに申告せねばならない。

けど今廊下ですれ違ったオーナーにそれを言い出すことはできず、「雨がすごいですね」なんていう世間話でやりすごしてしまった。

彼は陽気なコロンビア人で、第一印象で絶対に気が合うと思った。

家のオーナーとは気が合うほうがいい。

気が合うオーナーの家には自然と気が合うシェアメイトが集まって楽しく暮らせるという法則があるからだ。

この家もまさにそのバイブスだけで決めた。

廊下での世見話ついでにオーナーは「今度みんなでキャンプに行こうよ」と誘ってくれたけど、私がたった今部屋のブラインドを力づくで壊したことを知っても彼は私をメンバーにいれてくれるだろうか。

極めて怪しい。




そういえばの話をすると、1年半付き合っていた彼氏と少し前に別れた。

今まで何度も泣き喚いて大騒ぎをしながら別れ話を繰り返しては、その度にやっぱり別れるなんて無理。ってところで落ち着いていたのに。

ついにだ。ついに本当に別れてしまった。



彼といると、彼自身の育ちの良さみたいなものを感じる瞬間が多々あった。

実家が裕福だとかそういう話ではない。

自分自身を知っている人の余裕というか、正しい自己肯定能力というか、そういう揺らがない何かをきちんと両親からもらった人なんだと思う。

私には絶対的に足りない、ブレない芯のようなものが真っ直ぐにある人だった。


一方で私はポンコツなので、現在彼からはSNSをことごとく全てブロックされている。

懸命な判断だ。

別れたあとも毎日ご機嫌で投稿される私のInstagramなんて見たくないに決まってる。私が彼でもそうしてるだろう。


ちなみに別れたことをシリアスに捉えるつもりは全くなくて、みんなにも笑ってほしいのでわざとこんなテイストで文章に起こしている。

私は大丈夫だし、彼はその倍大丈夫だと思うから。


ひとつ振り返って思うのは、全然違う2人だったのに一緒にいると毎日がびっくりするくらい楽しくて、私ずっと笑ってたなってこと。

何があんなに面白かったのかもう思い出せないけど、とにかく最初から最後までずっと面白かった。

ほんとにずっと楽しかった。

こんな私を受け入れてずっと側にいてくれてありがとね。

ブラインドを壊したことは明日自分の口でちゃんとオーナーに伝えようと思う。

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